日本HPは2012年9月19日、企業のプライベートクラウドと外部のパブリッククラウドを一元的に管理可能にし、リソースの有効活用やビジネス継続性の確保を目指す「ハイブリッドクラウド連携サービス」を発表した。
同サービスは、5つの機能から成る。
「オープンソースクラウド基盤ソリューション」は、OpenStackやCitrix CloudPlatformといったOSSベースのクラウド管理ツールを用いて、プライベートクラウドを設計・構築する。
「パブリッククラウドコネクト」は、DC内のLANや、DC間を接続するWANの設計や構築を支援する。インターネットやVPN、専用線、冗長化方式などの接続方式に対応。ファイアウォールやWAN高速化、DNSなどの広域経路コントロールといった機能も追加できる。
3つめは「バースティング構築支援」。クラウド間で負荷分散するバースティング機能により、システムのリソース利用状況に応じて、別環境のリソースをオンデマンドで利用する仕組みを構築する。
「クラウドバックアップ構築支援」は、パブリッククラウドにおけるデータ保管やレプリケーションを実現する。災害時に、パブリッククラウド上でシステムを稼働させることも可能にし、ビジネス継続性の維持を支援する。
ハイブリッドクラウド連携サービスを構成する5つめの機能は、「統合管理環境構築支援」である。これは、複数クラウドを一元管理し、リソース位置を自動化するためのソフトウェアを提供する。
日本HPは2010年2月から、ハイブリッドクラウド構築に向けての戦略立案やロードマップ策定、設計、導入サービスを「「HP Hybrid Deliveryソリューション」の名称の下に推進してきた。同社の有安健二 執行役員テクノロジーコンサルティング統括本部長は、「クラウド間連携を実現する今回の新サービスにより、ソリューションのポートフォリオを完結できた」とする。