1カ月間に発表された主要なユーザー事例を紹介する、ニュースフラッシュ ユーザー事例編。製造業や金融業、その他のユーザー企業の情報システム導入・構築事例から、12個の事例を取り上げた。
セキュリティ
KDDI、業務用の携帯電話をスマートフォンに置きかえ
2012年2月より、従業員約1万1000人に配布していた携帯電話を、順次、Android搭載のスマートフォンに移行している。2012年9月時点で、約5000台の切り替えが完了した。端末の管理には、自社のMDMツールを採用。紛失、盗難時には、遠隔操作で端末を工場出荷時の状態に戻す。一方、マルウェア対策には、トレンドマイクロの「Trend Micro Mobile Security」を採用した。 (2012/12/5)
ネットワーク
ユナイテッドアローズ、店舗の無線通信環境を強化
紳士服や婦人服の仕入、企画、販売を手がける同社は、在庫検索や情報共有のため、店舗の従業員にiPhoneやiPadを配布する。従来は、POS端末用の無線LANを利用していたが、店舗全体に電波が及んでおらず、場所によっては通信機能を利用できないことがあった。より積極的にスマートデバイスを活用するため、無線通信のインフラを強化した。シスコの「Cisco Aironet」を導入した。 (2012/12/5)
セキュリティ
バンタン、アンチウィルスソフトの管理サーバーを設置
ファッションやゲーム、アニメなどのクリエイターを養成する専門学校を運営。従来は、初期投資が膨らむこと、運用負荷が大きいことなどを理由に、管理サーバーを立てず、約1000台のPCに、個別にシマンテックのアンチウィルスソフトを導入していた。このほど、仮想プライベートクラウドの存在を知り、同サーバー上に管理サーバーを設置した。課題となっていたPCの運用負荷を軽減した。 (2012/12/6)
リモートコントロール
インフィニトラベル、顧客サポートシステムを強化
国内の旅行会社や代理店向けに、約2万台の航空券予約・発券システムを提供するANAのグループ会社。システムに関する問い合わせに効率的に対応するため、リモートコントロールツールを導入。サポートセンターの担当者が、店舗のシステムを遠隔操作できるようにした。従来は、現地にサポート要員を派遣するケースが多かった。オーシャンブリッジの「ISL Online」を採用した。 (2012/12/11)
バーチャルリアリティ
コマツ、バーチャルリアリティで設計、開発を効率化
茨城工場に、建設機械の設計、開発用のバーチャルリアリティ装置を導入した。3次元CADのデータを投入すると、正面、左右、床面の4つのスクリーンに立体的に投影。設計担当者は、自分が実際に搭乗しているかのような感覚で、運転席からの視界や安全性をチェックできる。一般のディスプレイで確認する場合と比べて、設計と実装のギャップを減らせるため、設計・開発の効率化が実現できるという。 (2012/12/12)
データマネジメント
SBIジャパンネクスト証券、取引システムの基盤を強化
証券取引所を介さず、株式などを売買する「私設取引システム(PTS)」を運営。システムの取引量の増加に対応するため、他の金融取引機関との電子証券取引に使用するゲートウェイのメッセージング基盤を増強した。インフォマティカの「Infor-matica Ultra Messaging」を採用した。今後は、取引のマッチングエンジンと、相場情報配信システムにも同製品を導入する予定。 (2012/12/13)
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