IDC Japanは2014年5月27日、国内におけるセキュリティ製品/サービスの市場規模を発表した。2013年の実績値と2014年から2018年までの予測値を公開した。
2013年の市場規模は2476億円。これは、セキュリティ関連のソフトウェア(SaaSを含む)とアプライアンスを合わせた額で、2012年と比べて11.2%増加した。
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ソフトウェアだけ見ると、2013年の市場規模は2065億円となる。IDC Japanは2014年以降、クラウドやモバイルの利用増加、サイバー攻撃の巧妙化などにより、アイデンティティ管理、アクセス管理、エンドポイントセキュリティ、脆弱性管理製品の需要が拡大すると見込む。
2018年の市場規模は2494億円になると予測。2013年から2018年までの年間平均成長率は3.8%となる。
SaaSの2013年の市場規模は108億円で、2012年と比べて22.4%増加している。2014年以降も、運用管理の負荷軽減、災害発生時の事業継続などを目的に需要は高まるとみられる。IDC Japanでは2018年のSaaSの市場規模は184億円になると予測しており、2013年から2018年までの年間平均成長率は11.3%となる。
アプライアンスの2013年の市場規模は412億円。2012年と比べて29.0%増加した。ウイルスなどの侵入を検知するシステム(IDSやIPS)、アンチウイルスやファイアウォールなどの機能を統合管理するUTMの需要が増えたことが市場の成長に起因している。
2014年以降もIDS/IPS、UTMが市場を牽引し、2018年の市場規模は517億円に拡大する見込み。2013年から2018年までの年間平均成長率は4.7%となる。
セキュリティ関連のコンサルティング、システム構築、運用管理、教育/トレーニングを合わせた額は、2013年は6043億円となる。2012年と比べて6.0%増加した。運用管理システムのクラウド化などにより市場は拡大し、IDC Japanでは2018年の市場規模は7403億円になると予測する。2013年から2018年までの年間平均成長率は4.1%となる。