コンピューティングのコストは年率33%で下落、ストレージにいたっては38%で下落してきた。こうしたことが爆発的なネットの広がりや様々なイノベーションを支える――。米国の著名なベンチャーキャピタルの1社であるKleiner Perkins Caufield Byers(KPCB)は、「Internet Trends2014」を公開した
データの34%がデジタルユニバースに存在も、分析は1%
VCのレポートだけあってB2Bの分野も、もちろんカバーしている。その1つがビッグデータやアナリティックス。データの34%がデジタルユニバースに存在するが、タグ付けされているのは7%、分析に使われているのは1%に過ぎない。それだけに関連ツールへのニーズは強く、成長も早いと指摘する(図7)。
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ユニークというか、日本ではまずない見方ではと思える資料もある。米国ハイテク企業25社の創業者を出身国で分類したものだ(図8)。2世を含めた移民が創業した企業が60%と過半を占め、それらの企業(GoogleやIBM,Oracleなど)は合計120万人を雇用する。
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またF1という学生向けのビザとH-1Bという労働ビザの発行数を比較(図9)。「米国は海外の学生を教育し、本国に送り返している」と述べている。米IT企業の間で問題になっている優秀な人材不足を指摘した。
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資料をまとめたのはKPCBのパートナーであるMary Meeker氏。KPCBのWebサイトによると、同氏は1991年から2010年まで米 Morgan Stanleyでアナリストを務め最後はマネージングディレクタに上り詰めた。
2011年1月にKPCBに入り、インターネット分野への投資を統括している。モバイル決済サービスのSquareや、個人間の資金の貸し借りに特化したオンラインの消費者金融サイト「Lending Club」などのボードメンバーでもある。