新日鉄住金ソリューションズは、研究開発部門のネットワーク基盤をSDN技術を用いて刷新した。開発効率の向上や運用管理工数の削減、セキュリティの確保が狙い。製品を導入したNECが、2014年7月1日に発表した。
同社システム研究開発センターにおいては近年、部門横断的な研究開発プロジェクトや、社外のクラウドサービスと連携したプロジェクトが増加している。これに伴い、ネットワークが複雑化。構築や解体に時間がかかるようになり、研究開発環境の利用効率を悪化させていた。加えて、各プロジェクトのネットワーク利用状況を把握することが難しく、機器調達が重複する無駄や、未回収の機器がセキュリティホールとなるリスクが問題となっていた。
こうした問題を解決するため、SDN技術によるネットワーク仮想化に踏み切った。具体的には、ファイアウォールやルーターなどのネットワーク機器をプール化し、物理的に単一のネットワークを構築。それをソフトウェアで制御・管理して論理分割し、プロジェクトごとに仮想ネットワークを構築する仕組みだ。画面上でサーバーやネットワークといったリソースを割り当てられるため、従来は5日程度かかっていた環境構築のリードタイムを1時間程度に短縮できたという。
物理的なネットワーク変更が不要であるため、リソースの無駄を解消するとともに、セキュリティリスクを低減できるメリットもある。プロジェクトごとにセキュリティポリシーを適用することも可能になった。
【プロジェクトの概要】 | |
ユーザー名 | 新日鉄住金ソリューションズ |
業種 | システムインテグレータ |
導入システム | ネットワーク仮想化 |
導入目的 | 研究開発の迅速化、運用管理の効率化、セキュリティ強化 |
導入時期 | ─ |
主な利用製品 | 「UNIVERGE PFシリーズ」(NEC製のSDN製品) |