富士通は2014年8月14日、同社のビッグデータ分析プラットフォーム「FUJITSU Business Application Operational Data Management & Analytics」が提供するデータ分析モデルに、クリックテックのBIツール「QlikView」を統合した製品を発表、同日より販売開始した。
富士通のOperational Data Management & Analyticsは業務システムのデータを含む社内の各種データやSNSなどの外部データを組み合わせたリアルタイムなビッグデータ分析を行うためのソフトウェアプラットフォーム製品で、2014年5月にリリースされた。業務部門でのニーズが高い「需要予測モデル」「顧客行動分析モデル」「経営分析モデル」が用意され、テンプレートとして組み合わせて利用することができる。
一方、クリックテックのQlikViewは、わかりやすいGUIを備えたBI/データビジュアライゼーションツールで、特別なICTスキルを持たなくても、簡単な操作でビッグデータの分析や可視化を行うことを可能にする。例えば、営業部門やマーケティング部門などの業務部門の現場担当者が自ら業務データを分析してビジネス上の洞察を得て意思決定に活用するといった用途でシェアを拡大している。
今回、富士通は、Operational Data Management & AnalyticsにQlikViewを統合し、フロントエンドとしてQlikViewをユーザーが利用できるようにした。両製品を統合することで、データサイエンティストのようなデータ分析の専門家の手を借りずとも、売上や商品戦略に直結する業務部門の現場担当者がさまざまな切り口からのデータ分析を自ら行い、すばやい意思決定を可能になるという。
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併せて富士通は、QlikViewの導入、操作、活用を支援する教育サービスを提供するほか、QlikView製品の単体販売も開始した。なお、富士通は今回発表された製品・サービスの販売目標を「2015年度までに300社に導入」としている。
価格と提供時期は、QlikViewを統合したOperational Data Management & Analyticsが2000万円からで、2014年第3四半期より。QlikView単体製品は、最小構成(サーバライセンス/クライアントアクセスライセンス5台、初年度サポート込み)が約300万円で、こちらは8月14日に提供開始済み。また、教育サービスは、QlikView導入教育が12万6000円からで、QlikView活用支援は個別見積もりとなっている。いずれも2014年9月より提供が開始される予定だ。