中国メディア各社の報道から、IT関連の最新動向を紹介する「中国電脳事情」。1カ月間に報じられた主要なニュースから重要なものをピックアップしてお伝えする。
2014年の中国の宅配便取り扱い件数が140億件に達する
─新華社(2015年1月6日)
国家郵政局の局長である馬軍勝氏は、2015年全国郵政管理工作会議の席上で、中国における宅配便の取り扱い件数が、2006年の10億件から2014年には140億件にまで成長し、世界一を記録したと紹介した。2014年の成長率は前年度比52%で、1日における取り扱い件数の最高記録は1億件に達したという。また、2011年3月以降、宅配便の業務量の月あたりの平均成長率は46カ月連続で50%を超えている。
2014年の宅配便業務における売上高は2040億元で前年比42%の成長となった。また、国家郵政局の予測では、2015年の宅配便取り扱い件数は196億件で、前年比40%の成長となり、売上高にして2650億元、30%の成長が見込まれるという。
こうした情勢を受けて馬氏は、「経済成長のさらなるニーズに答えるべく、2015年は国家郵政局より宅配業界の“アップグレード”を推進する」とした。そのうえで、郵政システムや民間宅配業者におけるインターネット情報処理技術と応用能力の向上を図り、特にIoT(Internet of Things:モノのインターネット)分野の応用を推進するという。「我々は企業による宅配業界へのさらなる投資と、イノベーションによる生産性の向上を奨励する」と馬氏は言い添えた。
フォックスコンの月売上高が2カ月連続で最高値を更新
─新浪科技(2015年1月9日)
鴻海精密工業集団の中核企業で世界最大のEMS工場を運営する台湾フォックスコン(富士康科技)が売上高に関する統計を公開した。それによると、同社の2014年における売上高は4兆2124億7400万ニュー台湾ドル(約8189.58人民元)で、2013年の3兆9541万1900ニュー台湾ドル(約7687.30億人民元)比で6.5%の成長となった。
その内訳として、2014年12月の売上高は5155.69ニュー台湾ドル(約1002億3300万人民元)で、同年11月比で0.15%の増加となり、2カ月連続で最高値を更新した。これは前年同期の4909億3200万ニュー台湾ドル(約954.43人民元)比で5%の成長となる。
上海自由貿易区でEC業界が開放に向かう?
─新浪科技(2015年1月13日)
工業・情報化省は2015年1月13日、上海自由貿易区(上海市で試験的に導入されている国家プロジェクト)が、オンラインデータ処理業務および電子商取引業務について、同区内で試験的に外資100%による経営を認めると発表した。「通告」という形で発表されたこの試験措置は上海市通信管理局が実施する。
同通告は、上海市通信管理局が工業・情報化省の要求に基づいて管理部門を組織し、外資企業への指導と監督を強化し、試験措置に対する状況の把握と評価を実施しながら同省に対して定期報告を行うとしている。
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