企業におけるモバイル活用のための管理ツールなどを開発・販売する米MobileIronの日本法人は2015年2月18日、企業の従業員が消費者向けのクラウドサービスを利用する際のセキュリティリスクを軽減する新サービス「MobileIron Content Security Service」(CSS)」を発表した。業務文書などを暗号化することで、情報漏洩などを防止する。
MobileIronの「MobileIron Content Security Service」(CSS)」は、従業員らが一般消費者向けに提供されているクラウドサービスを使って情報共有などを図る際に、クラウドにアップした文書などの業務用コンテンツを暗号化するための機能。使い勝手が良いとされる消費者向けサービスの利用と情報漏洩リスクの低減の両立を可能にする。
一般的な利用手順として、従業員が文書を消費者向けクラウドサービスに保存しようとすると、対象文書を暗号化する。暗号化された文書は、許可されたデバイス上で、許可された従業員だけが復号し参照できる。
企業側は、運用ポリシーを設定することで、文書のアップロードやダウンロード、編集や共有といった操作をコントロールしたり、デバイス上の特定文書だけを消去したりが可能になる。例えば、価格リストを30日ごとに更新する場合、有効期限が切れた文書を消去して新しい文書に差し替えるといったことができる。
また、どの文書に、いつ、誰が、どのデバイスからアクセスしたかを把握できる。ポリシーの順守状態を追跡してレポートを作成することで、従業員のコンプライアンス対応状況の把握が容易になる。
CSSは、MobileIronが提供するEMM(Enterprise Mobility Management)プラットフォームとの統合により、組織全体で従業員やグループ、デバイスの利用状況を一貫したビューで管理できる。iOS/Android上で動作するMCM(Mobile Contents Management)製品である「Docs@Work」アプリケーションとの統合では、デバイス上のコンテンツセキュリティポリシーが強化される。