ITサービス会社のNECソリューションイノベータは2015年3月30日、企業におけるメンタルヘルス対策を支援する「メンタルヘルスケアサービス」の提供を開始したと発表した。2015年12月から施行される「ストレスチェック義務化法(通称)」に対応し、従業員のストレス状態や職場環境の改善に向けた継続的な取り組みを可能にする。
メンタルヘルスケアサービスは、SaaS(Software as a Service)のほか、オンプレミスで導入・運用するためのパッケージとしても提供する。いずれも「セルフチェック」「ラインケア」「セルフケア」の3つの機能がある。
セルフチェックは、従業員が自らのストレス状態をチェックするための機能。厚生労働省研究班が作成した「職業性ストレス簡易調査票」をベースにしており、ストレスチェック義務化法への対応を支援する。企業独自のアンケート項目を10問まで追加でき、企業の特性に合わせた調査も実施できる。
ラインケアは、従業員のセルフチェック結果を集計し、職場のストレス状態を分析するための機能。職場間や経年変化を比較することで、適切な改善施策の検討/立案を可能にする。各種データは、グラフを使った職場分析詳細レポートとして出力できる。
セルフケアは、具体的なメンタルヘルスケアの支援機能。認知行動療法(CBT:Cognitive Behavioral Therapy)の考え方に沿ったツールを搭載する。同ツールからの問いかけに対し、従業員が困っていることや解決したい問題を入力すると、ツールが共感やねぎらいの言葉を交えながら問いかけてくる。これを繰り返すことで、従業員の気分の改善や、こころの負担の軽減を図る。
メンタルヘルスケアサービスは、セルフチェックとラインケアの両機能を提供する「スタンダード」と、全機能を提供する「プレミアム」を用意する。SaaSの利用料金は、400 IDを1年利用する場合で、初期費用が2万円、年間費用はスタンダードが40万8000円、プレミアムは50万4000円(3カ月間無料サービスを含む)である。
パッケージの価格は、1000 IDの場合で、スタンダードが100万円、プレミアムが137万円(いずれも別途、導入費、ハードウェア費、保守費が必要)。