シスコシステムズは、格安航空会社(LCC)であるジェットスター ジャパンの代表取締役社長だった鈴木みゆき氏が社長に就任したと発表した。IT業界大手で女性がトップに就くのは、2013年10月にインテルの日本法人社長に就任した江田麻季子氏の例がある。
ジェットスター ジャパンは、豪カンタスグループと日本航空がそれぞれ3分の1、三菱商事と東京センチュリーリースがぞれぞれ6分の1を出資するLCC。2012年7月に就航し、成田、大阪、札幌、名古屋など11都市、18路線を運航している。2015年3月末、立ち上げ時から社長を務めてきた鈴木氏は「2年以内の黒字化への道筋がついた」との理由で辞任していた。
航空業界からIT業界への転身は珍しいが、シスコによると鈴木氏はジェットスター以前に、日本のIT/ネットワーク事業者であるKVHの社長兼CEO、米国のリサーチデータベース事業者であるレクシスネクシスのアジアパシフィック代表取締役兼CEO、日本テレコム(現ソフトバンクモバイル)の専務執行役員兼コンシューマ-事業本部長、ロイター社東南アジア代表取締役などを歴任した経歴を持つ。
シスコの発表によると、鈴木氏のリーダーシップの下、同社はInternet of Everything(IoE)はじめ新しい事業機会を開拓していくという。なおこれまで日本を統括してきたアーヴィン・タン氏は引き続き、アジア太平洋地域と日本地域のプレジデントに留まる。鈴木氏はアーヴィン・タン氏に業務報告をする形だ。