日本オラクルは2015年7月21、地方自治体がマイナンバー対応時に求められるデータのセキュリティ対策を支援するためのテンプレートを無料で提供すると発表した。マイナンバー制度の安全管理措置に求められる要件と施策を自治体自身が整理し、セキュリティ対策を具体的に検討し実装できるようになる。
無料提供するのは「自治体向けマイナンバー・スタートアップ・テンプレート」。データ暗号化、アクセス制御、監査の3種類のテンプレートがある。個人番号と個人情報などの「特定個人情報」を管理するためのシステムを独立した新規システムとして構築し、同ファイルに対する安全管理措置をデータベースで実現できるようにする。
自治体の担当者は、用意されるヒアリングシートを使って、「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(行政機関等・地方公共団体等編)」に沿って担当者ごとに求められる施策などを整理する。
テンプレートは既存のパッケージソフトウェアのセキュリティ対策強化や、稼働中のシステムに対するセキュリティ対策の検討にも利用できる。稼働中の「Oracle Database」に対しては、そのセキュリティ状況を同社のエンジニアが可視化するアセスメントサービスも提供する。
これらテンプレートの動作基盤/検証環境として、オラクルのPaaS(Platform as a Service)「Oracle Cloud Platform」を使えば、パッケージソフトウェアなどにセキュリティ対策を実装するまでの期間を短縮できる。
またアセスメントの結果と自治体の要件に基づき、同社のコンサルタントが計画を策定し、セキュリティの実装と運用を支援する有料サービス「マイナンバー向けOracle Database Securityコンサルティング・サービス」も用意する。