豆蔵ホールディングス傘下のジェイエムテクノロジーは2015年10月29日、半導体などの製造業を対象に、製造データのロギングシステム「DLS on Azure IoT」を2015年11月1日から販売すると発表した。Microsoftのクラウドサービス「Microsoft Azure」の仮想マシン上で稼働する。
11月1日から提供する「DLS on Azure IoT」は、各種装置やセンサーが発するデータの蓄積から一元管理、分析までの機能を提供するサービス。製造装置などのログデータを可視化することで、装置の稼働状況や故障率などの傾向を把握できるようにする。品質改善や生産性の向上に加え、構築・運用コストの削減、システム保守の簡略化、データの地域分散保全といった課題に対処できる。
データ分析では、顧客の製造技術や品質管理ノウハウに、Azureが提供する機械学習サービス「Azure Machine Learning」を組み合わせられる。装置の種々のデータを継続して取得することで、機械学習による将来予測が可能になる。パーツの故障を事前に予測し、計画的に予防保守したり、予期せぬ生産ラインの停止を抑止したりが可能になり、生産/品質管理の効率を高められる。
通常のデータの可視化には、MicrosoftのBI(Business Intelligence)ツール「Power BI」を利用する。特定の時間帯における各装置でのパラメータを比較したり、あるパラメータが特定の値を超えた時間を表示したりが可能になる。装置データの可視化により、製品の生産性向上や故障率低減のヒントになる情報を得られる。
各種データは、Azureのストレージサービス「Azure Storage」を使ったデータ基盤で一元管理する。年単位のデータを保存し、分析できるように管理する。Azureの仮想マシンスケール機能により、ディスク容量を容易に変更できるため、必要な時に必要な容量を確保できる。