SCSKは2016年4月1日、米APRIORI TECHNOLOGIESと国内販売代理店契約を締結し、製造業の設計開発、調達、製造など各部署で使用できる同社の製造原価シミュレーションシステム「aPriori」を発売した。
「aPriori」は、設計、調達、製造の製造原価を自動でリアルタイムに算出し、各工程で算出した原価を企業全体で共有できるようにする。各場面で、部品材料、製造方法、製造工程、製造場所、設備機器、労働コストなど、コスト比較のシミュレーションを実施できる。SCM(Supply Chain Management)、ERP(Enterprise Resource Planning)、PLM(Product Lifecycle Management)などとデータ連携することで、より包括的な管理が可能になる。
具体的には、3次元CADモデルデータを直接読み込み、形状の特性、材料、製造場所、製造プロセスなど、様々な要因を考慮したコスト計算を自動で行える。設計の初期段階における目標コストとの差異比較、外れ値の部品および要因の特定、時間がかかっている製造工程の分析など、製造原価の削減方法も模索できる。
開発プロセスの早い段階から代替設計の可能性を模索することも可能で、設計変更などの手戻りの削減を図れる。また、サプライヤー(下請)からの見積価格を適正化し、金額の妥当性を判断可能にするほか、グローバルな視点で調達価格を判断し、コスト削減を図れるようになる。
SCSKは、今後3年間で5億円(導入支援・コンサルティングを含む)の売上を目標にする。