富士通ネットワークソリューションズ(FNETS)は2016年6月7日、米A10ネットワークス(A10 Networks)が提供するクラウドプロキシ製品と連携し制御することで、Microsoft Office 365のスムーズな利用を可能にするSDN(Software Defined Network)製品を発表した。
発表したのは、Office 365の利用に快適なネットワークを提供するとともに、管理者の運用負荷を軽減する製品だ。FNETSのSDN製品とA10のクラウドプロキシ製品との連携・制御によりネットワークへの負荷を軽減して、クラウド上のアプリケーションやシステムが遅くなったり、利用できない時間が生じたりなどの性能低下を抑えられる。
A10のアプリケーションサービスゲートウェイ「Thunderシリーズ」が提供するクラウドプロキシ機能を用いることで、登録したURLリストをキーとしてクラウド上のアプリケーションのトラフィックを認識し、通信負荷を削減する。
また、FNETSが提供するSDN(Software Defined Network)製品により、Office 365が不定期に更新するドメインの状況を確認し、更新があった場合にはThunderシリーズの設定を自動で変更するようにできるため、運用負荷の低減も図れる。
SDNコントローラーには富士通の「FUJITSU Network VELCOUN-X」を利用する。なお、Office 365以外にもさまざまなクラウドサービスへ適用できる。
Thunderシリーズは、独自OS「ACOS Harmonyプラットフォーム」を搭載しており、共有メモリーの正確性と効率性、および64ビットの拡張性を備えている。クラウドプロキシ製品は、クラウドベースのアプリケーションの利用によって負荷が増大する、既存プロキシ装置をオフロードする。
FNETSのSDN製品は、様々な外部の情報やシステムと連携し、ソフトウェアによってネットワークを制御する。
FNETSは今後、Thunderシリーズのファイアウォール機能やDDoS(Distributed Denial of Service:分散サービス拒否攻撃)防御機能などのセキュリティ機能と、VELCOUN-Xを自動連携させたSDN製品を展開する予定だという。