F5ネットワークスジャパン(F5)は2016年11月24日、クラウド環境での新しいアプリケーションサービスを提供するADC(Application Delivery Controller)製品「BIG-IP iシリーズ」と、コンテナ環境での軽量なプロキシーとコネクターテクノロジーを発表した。日本市場でのBIG-IP iシリーズの発売は、2017年2月1日を予定している。
「BIG-IP iシリーズ」は、クラウド環境でのアプリケーション展開を促進し、オンプレミス環境からクラウド環境へのスムーズな移行を可能にする。FPGA(Field Programmable Gate Array)に異なるビットストリームをロードし処理を切り替え、特定のトラフィックを高速化するF5の技術「TurboFlex」を提供している。
DDoS攻撃に対する機能を強化していて、プライベートクラウドやOpenStack、Cisco、およびVMwareなどのSDN(Software Defined Networking)テクノロジーをサポートするよう設定することも可能だ。最新のSSL(ECC)技術と圧縮技術にも対応している。
新しいプロキシーとコネクターテクノロジーについては、「Application Services Proxy」と「Container Connector」、「Application Connector」を発表した。
Application Services Proxyは、小型軽量化された基本的な負荷分散機能、トラフィックの可視化機能を提供する。これにより、クラウドとコンテナ環境に合わせ、アプリケーションと関連サービスの開発、テスト、およびスケーリングを柔軟に行えるようになる。
Container Connectorは、コンテナ化されたアプリケーションに対して、外部オーケストレーションツールであるKubernetesやMesos/Marathonとの連携を可能にし、BIG-IP製品との連携を自動化できるようにする。
Application Connectorは、クラウドやデータセンターにホストされている各インスタンスを自動的に検知し、それらのアプリケーションに必要なセキュリティと可用性を提供する。
またF5は、コロケーション環境でのアプリケーション配信サービスを対象としたエクイニクスとの提携を発表した。同提携を通じ、「Equinix Cloud Exchange」および「Performance Hub」の各ロケーションにアプリケーションサービスを提供する。