NECとFiNCは2017年4月28日、AI(人工知能)を活用したウェルネスシステムを共同開発すると発表した。ヘルスケア領域で協業し、2018年の提供開始に向けてNEC社内で2017年6月から6カ月間の実証実験を開始する。
NECのAI技術群「NEC the WISE」とFiNCの法人向けウェルネスサービス「FiNC for Business」を組み合わせ、新たな企業向けウェルネスシステムの共同開発を実施する。
具体的には、従業員によるデータ入力は不要で健康状態の日々の変化や健康リスクを捉え、より早い段階での気づきや健康促進に関するタイムリーなアドバイスを提供可能にするソリューションを開発する。
カメラやウェアラブル端末などのIoT(Internet of Things)デバイスによって人の表情、声音、脈拍や体温などの生体情報を取得し、FiNC for Businessのアプリケーションに蓄積した食事や運動などのライフログデータと組み合わせてAI技術で可視化・分析する。
NECの従業員の健康状態を取得するIoTデバイスおよびAI技術と、FiNCの生活習慣への指導ノウハウとFiNC for Businessを組み合わせる。FiNC for Businessは、スマートフォンを利用して食事・運動・休養といった生活習慣の改善を働きかけ、従業員の健康状態・健康リスクを統計分析し可視化するサービス。
AI・IoT技術を用いた人事・労務向けウェルネスデータ分析マネジメントツール「FiNC Insight」の高度化や、従業員の心身の健康状態及び健康リスクの早期発見につなげるサービスなどの新規サービスの共同研究も実施する。
NECとFiNCは今後、FiNC for Businessの導入企業やNECの顧客企業を中心に、提案やセミナー、各種プロモーションなどの共同マーケティングも予定している。また、全国の医療機関と連携した予後のフォローや自治体と連携した地域医療連携へのウェルネスシステムの展開を進めるとしている。