Fintechの荒波に晒される地方銀行や信用金庫、信用組合など地域金融機関はどうデジタル戦略を立案し、遂行すればいいか。オラクルフィナンシャルサービスソフトウェア(OFSS)は金融コンサルティング会社セレントと共同で、日本の地域金融機関への提言レポートを作成している。両社が説く、地域金融機関が取り組むべきデジタルトランスフォーメーション(DX)の方法とは──。
例えば共同化により構築した基幹システム(勘定系システム)はデジタル化に耐えられるか、銀行以外の企業が提供するチャネル連携に対応できるか等々、地方金融機関が抱える課題は山積している。メガバンク3行が競うかのようにデジタルビジネスに本腰を入れ、本体のスリム化に動く中で、状況は厳しさを増す一方だろう。
これに対し、オラクルフィナンシャルサービスソフトウェア(Oracle Financial Services Software:OFSS)から、日本の金融機関向けに役立つレポートを作成したので取材に来ないかという話があり、聞きに行ってみた。OFSSは米Citibankのシステム部門が独立し、2005年に米オラクルが買収してできた金融ITの専門企業。独立系の金融コンサルティング会社であるCelent(セレント)と共同で「デジタルトランスフォーメーション──日本の地域銀行への提言」というレポートを作成したという。
以下、レポートの概略をお知らせする。必ずしも目新しいことが書かれているわけではないが、よく整理されていると考えられるからだ。金融関係者にはレポートの実物を入手して読んでみて頂きたい。
地方銀行におけるデジタル化の必然性を説く
このレポートは全22ページの冊子で
1 課題認識:地域銀行が認識すべき経営環境の変化
2 銀行におけるデジタルの意味
3 新たなバンキングモデル:モジュラーコアバンキング
4 日本の地域銀行への提言:デジタル銀行への指針
というパートからなる。
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