通信事業者のフォーバルテレコムは2018年1月24日、PC操作の自動化と、バックエンド業務に至る一連の業務処理の自動化を実現するため、NTTアドバンステクノロジのRPAソフト「WinActor」とインフォテリアのデータ連携基盤「ASTERIA WARP」を連動させたと発表した。月末月初に集中する担当者の業務を月50時間以上削減できるとしている。
RPAソフト(WinActor)をデータ連携ソフト(ASTERIA WARP)と連動させた。WinActorは、通常であれば手作業で行っているパソコンの操作を自動化できるソフトである。一方のASTERIA WARPは、異なるシステム同士をデータ連携させる基盤であり、データの変換や受け渡しなどのジョブフローを定義して、これをスケジュールやイベント駆動型で実行できる。
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フォーバルテレコムは、5年前にASTERIA WARPを導入し、受注・決済に関わる業務処理を自動化した。2017年6月にはWinActorを導入し、ASTERIA WARPで生成したデータをもとに、請求書の作成業務など月末月初に集中するPC上での単純作業を自動化した。
一方、代理店から入手した情報を基幹システムに登録する業務などにおいては、ASTERIA WARPの実行前に登録データを特定のフォルダにセットするといった事前処理が必要だった。こうした有人操作が必要な処理が60種類あった。今回、これらの事前処理についてもWinActorを適用した。
現在、フォーバルテレコムでは、自動化処理の実装について、WinActorとASTERIA WARPを使い分けている。ASTERIA WARPでは、データベースアクセスをともなう業務を実装している。データのフィルタリンク、フォーマット変換、メール処理、報告処理、複雑な処理などである。WinActorでは、個人のPC画面上での単純作業、Webデータ取得、プリントアウトなどを実装している。
業務手順が確定しており、かつデータ件数が一定数以上(1000件を越える場合はWinActorでは処理時間が長時間となり運用が厳しい)の場合には、ASTERIAで実装するのが望ましいという。