デルとEMCジャパンは2018年2月23日、サーバーやストレージを1つのラックに統合(コンバージド)した垂直統合型システムの新モデル「Dell EMC VxBlock System 1000」を発表、同日提供を開始した。システム構成によっては、従来モデルと比べてラックスペースを59%削減できる。価格は個別見積もり。
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最大の特徴は、ストレージなどのリソースを、より柔軟に組み合わせられるようにしたこと。これにより、従来モデルを組み合わせてシステムを構成するよりも、ラックスペースや消費電力、導入コストや運用コストを下げられる。
例えば、4種類のストレージを1システム内に混在させて、最大で10アレイまで組み合わせられる。SAN/NAS統合ストレージのDell EMC Unity、VDI(デスクトップ仮想化)などで高速に使えるXtremIO、ハイエンドストレージのVMAX、スケールアウト型NASストレージのIsilon、―である。
ストレージのシステム構成が柔軟になったことで、エントリーからハイエンドまで、既存のVxBlockモデル群がカバーしていた範囲をすべてカバーする。従来のVxBlockは、搭載するストレージの種類がモデルごとに決まっていた。VxBlock 350はDell EMC Unity、 VxBlock 540はXtremIO、VxBlock 740はVMAXである。
従来モデルを組み合わせて実現した34ラック構成のシステム(6システム22ラックと、Isilon NASシステム10ラック)と同じストレージ容量とCPU処理性能を、モデル1000であれば1システム14ラックで実現できる。この場合、ラックスペースを59%削減でき、導入コストも59%近く削減できるとしている。
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サーバーについても、VxBlock 1000では、ブレードサーバー機「Cisco UCS Bシリーズ」に加えて、ラックマウント型サーバー機「UCS Cシリーズ」を使えるようにした。これにより、サーバーの拡張性は、最大512サーバーから800サーバーへと56%向上した。