NECフィールディングは2018年3月7日、千葉県佐倉市に、第3世代の仮想化システムを構築したと発表した。2017年8月から稼働している。直前の第2世代の仮想化システムが抱えていたリソース不足や運用負荷などの課題を解消した。
佐倉市は、情報システムの運用効率化やセキュリティ向上を目的に、2007年度に第1世代の仮想化システムを構築した。2012年度には第2世代の仮想化システムに移行し、2017年8月からは現行の第3世代に移行した。
直前の第2世代が抱えていた課題は、セキュリティを確保するために仮想サーバーと仮想デスクトップが増加したことである。仮想基盤がリソース不足に陥ったほか、運用が煩雑化した。
第2世代において仮想サーバーと仮想デスクトップが増えた背景についてNECフィールディングは、マイナンバー制度がスタートしたことや、総務省の「自治体セキュリティ強靭性向上モデル」によるインターネット接続との分離といった要因を挙げている。
仮想化環境の課題を解決するために今回、第3世代の仮想化システムへと移行した。第3世代では、サーバーのリソース拡大による業務の影響を排除、データセンターへのレプリケーションによるBCP(事業継続計画)対策、管理ツールの導入による仮想基盤の可視化、SSDよるレスポンス向上、などを盛り込んだ。
第3世代のシステム構成は、ブレードサーバーが16台、ラックマウント型サーバーが3台、共通ストレージが2台、である。現在、仮想サーバー230台、仮想デスクトップ500台を収容している。5年後を見越し、仮想サーバー500台、仮想デスクトップ1500台まで対応できる。