アルプス電気は、電子帳簿保存法に対応したERPフロント製品「ECOAS経費・旅費精算」を採用した。「働き方改革」推進にともない、電子帳簿保存法に対応することで年間42万枚の経費・会計書類を削減できるという。アルプス システム インテグレーション(ALSI)が2018年10月18日に発表した。
アルプス電気では「紙削減プロジェクト」の取り組みを進めるなかで、特に削減効果が期待できる「社員の経費・旅費精算業務」と「支払審査業務」について、電子帳簿保存法への対応を進めることにした。
経費・旅費精算および支払審査で発生していた件数は、それぞれ年間6万件に及んだ。使う紙の量も、経費・旅費精算では1申請あたり2枚で年間12万枚、支払審査では1申請あたり平均5枚で年間30万枚、合計42万枚の紙が使われていた。申請部門が原本コピーを保管していることもあり、実際にはさらに多くの紙を使っていた。
紙の使用量削減のほかに、申請から承認までのリードタイムや税務監査時の対応スピード、紙の保管場所などについても課題があり、電子帳簿保存法に対応した経費・旅費精算業務の効率化を図るプロジェクトが発足した。
電子帳簿保存法に対応している経費旅費精算パッケージベンダーのなかから、ALSIの「ECOAS 経費・旅費精算」とクラウドで利用できる製品を比較した結果、下記の5点の選定基準から「ECOAS 経費・旅費精算」を採用した。
- ERPシステムとのデータ連携(既存インターフェースを有効活用することが可能)
- カスタマイズの柔軟性(カスタマイズに柔軟性があり、入力ミス撲滅とチェックの効率化が可能)
- 標準機能(他社製品の方が「あれば便利」な機能は優れていたが、ECOASは、課題解決のための優先度が高い機能を標準で搭載していた)
- コスト比較(5年間の比較をしたところ、ALSIは他社の半額以下だった)
- 電子帳簿保存法対応の実績(電子帳簿保存法対応の運用実績としては、提案ベンダー各社同じだった)
導入後、社員からは「紙の提出がなくなり申請が楽になった」、「承認までが早くなった」という声が挙がっている。経理部門からは「月末・決算の多忙な時期の申請書類不備による差し戻しが少なくなり、電子データなので処理が早くなった」との声が上がっている。