米Zertoの日本法人Zerto Japanは2018年11月1日、製品説明会を開催し、10月5日に発売した新バージョン「Zerto 6.5」の特徴と、2019年発売予定の次期バージョン「Zerto 7」に搭載予定の機能について説明した。Zertoは、バックアップ/レプリケーション/マイグレーション分野のソフトウェアベンダーである。
ITレジリエンス製品ベンダーを標榜するZerto(ゼルト)。Resilienceは直訳すると回復力、特に病気や困難からの回復を意味するもので、IT Resilienceを同社は「IT耐用力」と説明。インシデント後に元の状態に戻すといった意味合いになる。バックアップやレプリケーション、オーケストレーション、マイグレーション、あるいはDR(ディザスタリカバリ)の製品群と同じカテゴリに属するものだ。
Zerto製品担当バイスプレジデントのロブ・ストレッチ(Rob Strechay)氏(写真1)は、「Zertoを導入すれば、個別に導入していたバックアップ、レプリケーション、オーケストレーション、マイグレーションの各ツールが不要になる」としており、これらの機能を1つのプラットフォームから使い易く提供するのがZertoということになる。
特徴は、データのレプリケーションを、ハイパーバイザー層でコピーして行うため、データベースに負荷がかかるスナップショットを用いない点にある。VMwareで大量の仮想マシン(VM)を構築・運用しているシステムでも負荷を抑えてレプリケーションが行える。
Zertoは2018年2月14日にメジャーバージョンアップとなるバージョン6.0を、10月5日に現行の最新バージョンとなる6.5を発表している。
6.0では、マルチクラウドおよびハイブリッドクラウドに対応した(写真2)。パブリッククラウドとしては、Microsoft Azure、AWS、IBM Cloudに対応、異なるクラウド間でのワークロード移行だけでなく、Azure - AzureもしくはIBM Cloud - IBM Cloudといった同一プラットフォーム間での移行も可能にした。
拡大画像表示
その他、350以上のCSP(クラウドサービスプロバイダー)およびMSP(マネージドサービスプロバイダー)にも対応、例えば、いったんパブリッククラウドに移行したものを自社データセンターに移行し直すといったクラウド間移行も可能だという。
6.5は、企業システムのクラウド化を加速させるAccelerate Cloudがテーマだ(写真3)。マネージドサービスプロバイダー向けにウラウドのコントロールポータルを提供するほか、サービスプロバイダー向けの顧客レポートやリアルタイム分析など機能拡張した分析機能をSaaS提供、ハイパースケールユーザー向けにはRTO(目標復旧時間)とRPO(目標復旧時点)を向上させた。
拡大画像表示
2019年第1四半期(1~3月)に発表予定のZerto 7では、長期的なデータ保護を可能にするプロテクション機能を搭載する予定だ。
会員登録(無料)が必要です