SIベンダーのアイティフォー(ITFOR)は2018年12月10日、手書きの文字をAIで認識可能なOCR(光学文字認識)ソフトウェア「DX Suite」(AI inside製)をシステム構築の一環として提供すると発表した。価格(税別)は、初期費用が150万円、月額費用が1項目1円で月額10万円から。今後3年間で50社の受注を目指す。
まずは、アイティフォーが提供している、金融機関向けの個人ローン業務支援システム「SCOPE」とDX Suiteを連携させたシステム構築サービスを開始した(図1)。SCOPEは、個人ローンの申し込み受付後の審査業務を自動化し、審査の効率化を実現するシステムである。
図1:個人ローン業務支援システム「SCOPE」とDX Suiteを連携させたシステムの概要(出典:アイティフォー)拡大画像表示
SCOPEを利用する現場の課題は、紙の申込書に書かれた内容を手入力でシステムに登録する作業が発生していたことである。Webやタブレット経由で受け付けた申し込み情報は自動的にSCOPEに取り込める一方、不動産会社からファクスで受領する用紙や、店頭で記入してもらった申込用紙の情報は、その後に職員が手入力していた。SCOPE とDX Suiteを組み合わせることによって、紙の情報もSCOPEに自動で入力できるようになる。
今後は、金融機関だけでなく官公庁・地方自治体といった公共機関など対象業種を拡大する。さらに、アイティフォーのRPA(ロボットによる業務自動化)ソフトウェア「ナイス・アドバンストプロセスオートメーション(NICE Advanced Process Automation)」(イスラエル NICE Systems製)や自治体向けシステムなど、さまざまな製品との連携を進める。
今回、システム構築の一環として提供を開始するDX Suiteは、ディープラーニングを活用した画像認識技術と、文章の前後関係を判定する自然言語解析を組み合わせた、AI-OCRソフトである。従来のOCRでは読み取りが困難な手書きの書類や、読み取り時にズレや罫線などを含んだ画像についても、高精度で認識する。アイティフォーがサンプルを用いて試したところ、手書き文字でも文字単位で90%以上の精度で読み取った(図2)。
図2:AI-OCRによって手書き文字を読み取れる(出典:アイティフォー)拡大画像表示
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