[市場動向]

AIやIoTで実現する省人型コンビニ―セブン‐イレブンとNECが実験店舗オープン

2018年12月18日(火)杉田 悟(IT Leaders編集部)

セブン‐イレブン・ジャパンとNECは2018年12月17日、AIやIoTを駆使した省人型店舗「セブン‐イレブン三田国際ビル20F店」の実験店舗をオープンした。顔認証システムやコミュニケーションロボット、ターゲット広告サイネージなどでユーザビリティの向上を図ると当時に、AIを活用した発注提案やIoTを活用した設備の稼働管理など、従業員の業務支援も行い省人化を実現する。

写真1:セブン‐イレブン・ジャパン 代表取締役社長 古屋一樹氏

 セブン‐イレブンとNECによる「省人型コンビニ」の出店対象となるのは「マイクロマーケット」。マイクロマーケットは、オフィスビルや病院、空港など限られた傾向の消費者が赴く場所に、絞り込まれた商品ラインアップ、無人レジ、自動販売機などを駆使して、小さな売り場面積、最小限の従業員数で効率的に展開する「小規模商圏」といわれる新たな店舗形態のこと。着実に実績を上げてきており「今後さらなる増加が見込まれる」(セブン‐イレブン・ジャパン 代表取締役社長 古屋一樹氏)(写真1)と期待は大きい。

 三田国際ビルには、NECや関連会社の社員が多く勤務しており、新店舗はNECグループ関係者のみを対象にしたマイクロマーケットとなる。店舗が開設されたのは、26階立ての20階で、これは普段コンビニに行きづらい環境の、高層階に勤める社員が手軽に行けるように、また、NECグループの社員のみが行けるようにしたもの。

 実際の店舗には、来店客向け、従業員向けそれぞれに、NECのアーキテクチャを活用した機能が盛り込まれている。

図1 :三田国際ビルの店舗イメージと導入技術概要 その1(出典:NEC)
図2:三田国際ビルの店舗イメージと導入技術概要 その2(出典:NEC)

ユーザーエクスペリエンス向上のためのさまざまな仕掛け

 ここから、省人型コンビニの特徴を順番に見ていく。まず、来店客のユーザーエクスペリエンスを向上させるための機能がある。

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