ServiceNow Japanは2019年3月18日、業務アプリケーション開発基盤「Now Platform」の新版「Madrid」を発表、同日提供を開始した。新版では、モバイルアプリケーション開発機能を追加した。スマートフォンのスワイプ操作だけで「依頼を振り分けて問題を解決する」、「サポートを受ける」といったことができるようになる。
ServiceNow Japanは、ITサービスマネジメント(ITSM)を中核に、カスタマーサービスや業務ワークフローなどのアプリケーションをSaaS型で提供している。
最大の特徴は、業務アプリケーションの開発基盤(PaaS)である「Now Platform」の上に、用途ごとのSaaSアプリケーションを構築していることである(関連記事:業務ワークフローをGUIだけで開発できるクラウドサービス、ServiceNowがIT運用以外の領域に注力)。ユーザーは、SaaSを利用するだけでなく、PaaS機能を使って任意のビジネスにおけるワークフローをシステム化できる。
Now Platformは、半年に1回のペースでメジャーバージョンアップを図っている。2019年3月18日に、国内で新版のMadridを提供開始した。
新版では、モバイルアプリケーションの開発機能を追加した(図1)。これまでもモバイル端末の画面解像度に応じてWeb画面を切り替えるといったことができていたが、今回、iOSとAndroidで動作するネイティブのモバイルアプリケーションを開発できるようにした。業務システムでありながら、コンシューマー向けアプリと同様のユーザー体験ができる。
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新版により、IT部門やカスタマーサービス部門の社員は、スマートフォンのスワイプ操作だけで重要な仕事を完了できるようになるとしている。例えば、「依頼を振り分けて問題を解決する」処理をスワイプ操作だけで実行できる。日常生活でモバイルを使うのと同じくらい簡単に業務をこなせるようになる、としている。
モバイルアプリの開発環境「ServiceNow Mobile Studio」では、ソースコードを書くことなく、ドラッグ&ドロップ操作だけでアプリを開発できる。オフライン環境を含むさまざまな場所で、読み取り/書き込み可能なアプリケーションを実現できる。カメラを活用したハードウェア資産管理アプリケーションや、GPSを使った施設管理アプリケーションなどを開発することもできる。