ディープラーニング(深層学習)のコンサルティングと開発を行うRidge-i(本社:東京都千代田区)は、官民ファンドのINCJをはじめ、荏原製作所、リコーなどを引受先とした7億5000万円を上限とする第三者割当増資を実施した。荏原製作所とリコーからは、それぞれ1億円の出資を受けた。Ridge-i、荏原製作所、リコーが同日年4月4日に発表した。
Ridge-iは、ディープラーニングによる画像認識を中心にコンサルティングと開発を行っているベンチャー企業である(表1)。カメラ画像を利用した同一人物の検出や部品検査といった受託開発/コンサルティング事業のほか、モノクロ映像をディープラーニングで彩色するアプリケーションといった製品開発も行う。社員は2019年3月時点で21名余りで、主にマシンラーニング(機械学習)エンジニアとコンサルタントで構成する。
今回、7億5000万円を上限とする第三者割当増資を実施し、荏原製作所とリコーが、それぞれ1億円を出資した。
荏原製作所はすでに、グループ企業の荏原環境プラントが、熟練運転員の眼を代替してゴミを識別する自動クレーンシステムを運用している。Ridge-iの画像認識技術を活用している。今後も、人間による製品外観チェックの代替、製造時のヒト・モノの動きをトラッキングすることによるプロセス最適化・安全操業化、環境データ解析による機械運転タイミングの最適化などに取り組む。
リコーは、同社の光学技術とRidge-iの画像認識技術を組み合わせ、製品外観検査の省力化・自動化を支援するサービスを共同で開発・提供する予定である。現状、製品の色ムラ、傷、形状といった外観検査や異物検査の多くは、未だに目視検査に頼っている。これを画像認識で自動化するのが狙いである。
会社名 | Ridge-i(読み:リッジアイ) |
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設立 | 2016年7月 |
所在地 | 東京都千代田区大手町 |
代表者 | 代表取締役社長 柳原 尚史 |
社員数 | 21名+数名(2019年3月時点、主に機械学習エンジニアとコンサルタントで構成) |
事業内容 | ディープラーニング、機械学習技術活用のコンサルティングおよび、ソリューション・プロダクトの開発・提供 |
Webサイト | https://ridge-i.com/ |