日星電気(本社:静岡県浜松市)は2019年7月25日、次期経営基幹システムに「SAP S/4HANA」を採用し、2019年6月から導入プロジェクトを開始した。業種別のベストプラクティスや各国の業務要件を取り入れたクラウド型のテンプレート「ABeam Cloudグローバル製販テンプレート」を活用してシステムを構築する。SAPジャパンとアビームコンサルティングが2019年7月25日に発表した。
日星電気は、光ファイバー関連製品や高機能特殊電気・電子部品を開発しているメーカーである。同社は、現行の基幹システムを長期にわたって運用してきた。今回、ビジネス環境の変化やIoTやAIなどの先端技術に柔軟に対応できる次期経営基幹システムとして、SAP S/4HANAの採用を決めた。2019年6月から導入プロジェクトを開始している。
ERPのテンプレートして「ABeam Cloudグローバル製販テンプレート」を使う。同テンプレートは、アビームコンサルティングがこれまで各種業界・業種へのコンサルティングで培った知見を反映したテンプレートであり、業種別のベストプラクティスや各国の業務要件を取り入れているとしている。
SAP S/4HANAによる新基幹システムの狙いは、以下の通り。
- 経営情報の見える化、製品・製品群別の損益把握
- 国内外グループ拠点間をまたぐ需給調整、業務負荷や段取りを考慮した短期生産計画などによる生産管理業務全体の見直し
- 定型業務の自動化による業務効率化の実現、および社員の高付加価値業務へのシフトを促進
- 先進的なデジタル技術を取り込める次期プラットフォームを構築する。これにより、将来のデジタル改革(DX)の実現を推進
アビームコンサルティングが導入を支援する。導入プロジェクトにおいて、経営管理の高度化に向けたロードマップの策定から、業務プロセスの改革、システム構築、導入後のユーザートレーニング、内製化のためのIT部門人材育成まで、一貫して支援する。