日本ヒューレット・パッカードは2019年10月25日、無線LAN製品シリーズ「Aruba」の新製品として、社員1人~99人のスモールビジネス企業に向けた「Aruba Instant On」を発表した。価格(税別)は最安価モデルが1万9000円。直販サイトや販売代理店(SB C&Sおよびダイワボウ情報システム)を介した全国の販売店を介して提供する。2019年10月下旬から出荷を開始し、販売目標は初年度2万4000台、販売後3年間で10万台としている。
日本ヒューレット・パッカード(HPE)のAruba Instant Onは、社員1人~99人のスモールビジネス企業に向けた無線LANアクセスポイント(AP)製品である(写真1)。競合となる国内ベンダー製の無線LAN APと比べた特徴として同社は、スマホアプリ(iOS/Android)とクラウドを介して簡単に設定・管理できること、セキュリティが高いこと(WPA3)、安定して速いこと、の3つを挙げる。
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クラウド型の管理機能やサポートなどは、製品を買うだけで利用できる。「他社と比べて、使える機能が多い。他社のようにオプション費用やサブスクリプション費用を払う必要がない」(同社)としている。本体は1年間の保証が付き、サポートは電話サポート(90日間)とチャットサポート(1年間)が付く(いずれも受付時刻は平日の朝9時から夕方17時まで)。
説明会では、スマートフォンアプリを介した管理をデモンストレーションして見せた。特徴的な機能の1つが、広いフロアーなどで使う際に、無線LAN APを追加して通信範囲を拡大できること。有線接続または無線接続(無線LAN AP同士のメッシュ接続)を使って通信範囲を広げられる。スマホアプリ画面上の指示に従うだけでセットアップが完了する。
もう1つの特徴的な機能が、無線LAN APの配下にあるデバイスの通信トラフィックを可視化できること。スマホアプリ画面上で、過去24時間のアプリケーション(用途)ごとの通信量を可視化できる。
製品ラインアップは、販売予定を含めて5モデルとなっている(図1)。
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最安価モデルの「AP 11」(製品型番は「R2W99A」)は、天井または壁に取り付けるタイプで、価格(税別)は1万9000円。電源はPoE(Power over Ethernet)またはDC電源(12VのACアダプタ)。最大転送速度は、5 GHz 802.11acが867Mビット/秒、 2.4GHz 802.11nが300Mビット/秒。外形寸法は幅152×奥行き152×高さ34ミリメートルで、重さは193グラム。マウントキットとLANケーブルが付属する。