日本航空(JAL)は、全国の空港や地方拠点で利用してきたファイルサーバーのデータを、Office 365基盤のSharePoint Onlineに移行した。40TBのデータの移行を10カ月で完了している。移行ツール「DocAve移行」を提供したAvePoint Japanが2019年12月19日に発表した。
JALでは、社内でファイルを共有するため、全国の空港や地方拠点にファイルサーバーを配置し、運用してきた。今回、これをOffice 365基盤のSharePoint Onlineに移行する「箱舟プロジェクト」を計画。移行データ量は40TB(テラバイト)に達したが、移行ツールを活用することによって10カ月で移行を完了した(図1)。
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ファイルサーバーからSharePoint Onlineに移行した理由は大きく2つある。1つは、モバイル端末などを活用した働き方改革や、コミュニケーションの円滑化につながることである。もう1つは、大容量データの増加にともないストレージ領域が不足してきていたことである。
移行にあたっては、データが40TBに達していたことから、移行プロジェクトの長期化や複雑化が懸念された。要望として、業務部門の通常業務への影響を最小限に抑えること、業務部門が必要としているデータに絞って移行できること、――などの要件があった。
移行ツールとして、AvePoint Japanが提供する「DocAve移行」を利用した。禁則文字を自動変換する機能、不要ファイルをスキップする機能、データ移行結果の詳細レポートを出力する機能などを活用し、プロジェクトを10カ月で完了させた。