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[市場動向]

トレジャーデータなど3社、パーソナルデータの取得・利用・第三者提供における同意管理サービスで協業

2020年1月14日(火)IT Leaders編集部

トレジャーデータ(英Arm Treasure Data日本法人)は2020年1月10日、マイデータ・インテリジェンス(MDI)、Scalarと協業し、MDIが提供する同意管理プラットフォーム(Consent Management Platform:CMP)をベースに、トレジャーデータのカスタマーデータ基盤およびScalarの分散型台帳ソフトウェアを組み合わせた「同意管理サービス」を発表した。消費者が企業のWebサイト訪問やサービスを受ける際に明示する規約などに対する許諾を管理する。提供は、共同で同年3月に開始する。

 トレジャーデータ(Arm Treasure Data)、マイデータ・インテリジェンス(MDI)、Scalarの3社は、パーソナルデータの取得・利用・第三者提供における同意管理サービス(CMP)の提供で協業した。CMPとは、生活者に対し、取得データの取り扱いについて提示し、同意を得たものだけを利活用するための基盤である。個人は、自身のデータがどの企業に何の目的で収集されているかを一元管理でき、その停止などが可能になる(図1)。

図1:同意管理プラットフォーム(CMP)の概要(出典:トレジャーデータ)図1:同意管理プラットフォーム(CMP)の概要(出典:トレジャーデータ)
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 今回提供するCMPでは、パーソナルデータの利活用サポート事業を展開しているMDIが2019年から提供している情報銀行サービス「マイデータ・バンクMEY」の一部の機能と、Scalarが提供している「分散型台帳ソフトウェア Scalar DLT」を組み合わせ、「同意文書および同意の管理」を行う仕組みを提供する。さらに、トレジャーデータと連携する。これにより、同意データを用いた広告やメールなどのマーケティング施策、各種分析、データ活用が可能になる。

 MDIのCMPは、一般的なCMPがカバーするCookie利用に対する同意の取得以外にも、以下のような機能を提供する。

  1. 同意文書(利用規約やプライバシーポリシーなど)の管理
    • ・同意文書の登録、同意文書の改訂(再同意の要・不要に対応)
    • 「収集データ項目」、「利用目的」、「利用期限」、「第三者提供先」を同意文書へ紐付け
  2. 収集されたデータへの同意文書情報の付与
  3. 生活者による、自身が同意している同意文書の参照と撤回

 これらの機能によって、Cookie利用に対する同意の取得だけでなく、サイト来訪者のアクセス履歴や、生活者のパーソナルデータの利活用を、個人情報保護法をはじめとする法令に準拠しながら行えるように支援する。

 Scalar DLTは、分散データベースソフトウェア「Scalar DB」と分散型台帳ソフトウェア「Scalar DL」で構成する。電子署名を付与したスマートコントラクトを分散トランザクションの形式で実行し、実行結果を複数の独立したコンポーネントで連鎖的に管理する。

 Arm Treasure Data CDPは、オンライン広告配信やマーケティング、CRM(顧客管理システム)などの領域で、顧客1人ひとりのデジタル上の行動ログデータや属性データなどのカスタマーデータを統合する。これにより、パーソナライズを軸とした顧客ロイヤリティの向上やデジタルによるビジネス変革を支援する。

●Next:「同意管理サービス」提供の背景

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