ウイングアーク1stは2020年1月21日、帳票の印刷・配送作業をWeb配信サービスや郵送に置き換えるサービス「SVF TransPrint」を発表した。Webで配信する「SVF TransPrint Web配信」をど同日付で、郵送する「SVF TransPrint郵送」を2020年3月に提供する。SVF TransPrint Web配信の価格(税別)は、初期費用が80万円で、月額6万5000円(10ユーザー)から。
ウイングアーク1stの「SVF」は、帳票作成/印刷エンジンソフトウェア群である。帳票フォーマットを設計するソフトウェア、PDFなど各種の形式で帳票データを出力するソフトウェア、出力帳票を印刷前に集約/格納するスプールサーバーソフトウェア、PDF形式の帳票データを長期保管して活用するためのソフトウェアなどで構成する(関連記事:ウイングアーク1st、帳票基盤ソフト新版「SVF Ver.10.0」、負荷分散で大量印刷可能に)。
今回、SVFシリーズの新製品として、PDFファイルとして出力した帳票を取引先企業などに配信・郵送できるサービス「SVF TransPrint」を用意した(図1)。帳票のPDFファイルをSVF TransPrintにアップロードし、あらかじめ登録した取引先に対して配信する形になる。SVFはこれまで、ファイル出力、印刷、メールやファクスでの送信など、各種の方法で帳票を活用できるようにしてきた。今回、新たな帳票流通手段として、Web配信と郵送を追加した。
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使い方として、まず、帳票を受け取る企業を登録する。専用のWebサイトを介して、取引先のメールアドレスを収集できる。このメールアドレスに、会社名や担当者名などの項目を入力するためのURLを記載したメールを送る。取引先が必要情報を登録すると、システムを利用するためのパスワードを取引先にメールで通知する。
帳票ファイルを取引先に送信したい企業は、PDF帳票を格納した配信フォルダごとに、メールのテンプレートや、即時もしくは定時といった配信タイミングを設定できる。また、SVFの機能を使えば、請求書や納品書など用途が異なるPDF帳票を自動で動で仕分けし、これらの配信フォルダに格納できる。
取引先は、SVF TransPrint Web配信の受信者Web画面を介して、帳票ファイルをダウンロードできる。一方、送信企業は、帳票のダウンロード状況を確認できる。2020年3月には、帳票がダウンロードされていない場合に、取引先にリマインドメールを配信する機能を提供する。