コニカミノルタは、RPA(ロボットによる業務自動化)を導入した。製品開発・製造などの製品ライフサイクル関連部門や、コーポレート部門などが導入し、約2万4000時間を削減した。RPAソフトウェア「Automation Anywhere Enterprise」を提供したオートメーション・エニウェア・ジャパンが2020年2月6日に発表した。
コニカミノルタは、2018年4月にRPAを導入した。現在までに、海外を含む19の業務部門で約200個のロボットを稼働させた(表1)。成果として、年間で約2万4000時間を削減した。これにより、時間外労働の削減、企画・戦略にかけるリソースの拡充、設計・製品品質の向上、――などにつながった。
RPAの適用分野 | RPAで自動化した業務の内容 |
---|---|
企画 | 市場情報に関するレポート作成や商品化計画の配信 |
設計 | CAD属性項目追加 |
試作 | 品質評価レポート作成 |
調達購買 | 発注システムへの転記や請求書突合 |
生産 | 標準原価設定や設計変更データ転記 |
流通 | 在庫管理や販売予測変更連絡 |
販売 | 受注登録や販売実績集約 |
保守 | 問い合わせ状況棚卸し・保守更新見積送付 |
その他 | 総務、経理、IT、人事・労務管理など |
RPAソフトウェアの選定にあたり、2017年4月から3カ月間、複数製品を試用した。結果、Automation Anywhere Enterpriseを採用した。理由として、導入先の業務部門が自律的にロボットを開発できる点や、サーバー型で管理機能が充実している点などを評価した。コニカミノルタは、業務を改革する意識がそれぞれの部署の現場に芽生えることを期待した、としている(写真1)。
写真1:コニカミノルタの社内勉強会の様子(提供:オートメーション・エニウェア・ジャパン)