NECソリューションイノベータは2020年5月20日、業務プロセス全体を可視化するツール「NEC 業務プロセス革新支援ソリューション」を発表した。同日提供を開始した。価格(税別)は、年額120万円から(別途SI費が必要。ツール開発、導入、運用支援をすべて適用した場合は815万円から)。業務プロセス効率化のためのコンサルティングなどは、個別見積りになる。販売目標は、今後3年間で100社。
「NEC 業務プロセス革新支援ソリューション」は、人手による業務や、RPA(ロボットによる業務自動化)、AI、システムで自動化された業務など、個々のプロセスで構成する一連の業務プロセス全体を可視化するツールである(図1)。企業の働き方改革・業務効率化の取り組みを支援する。業務内容に適したRPAやAIなどの導入から運用、実行結果の分析まで行うことで、業務プロセス全体を通した自動化・効率化を支援する。
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プロセスに関わる人、RPA、AI、AI-OCR(光学的文字認識)などを対象に、個々の作業間の情報連携も含めた業務プロセス全体を可視化できる。さらに、可視化した業務プロセスを最適化して、担当者を定義できる。最適化された業務プロセスについては、ツール上で進行状況や作業の滞留、負荷状況の見える化を行える。部門をまたがる業務プロセスにも適用できる。
この上で、業務プロセス中の作業を、業務内容に適したツールを開発することによって自動化・効率化できる。RPAの設計や実装、運用を提供するほか、利用環境に適したRPAツールの選定も支援する。また、現在使用している紙帳票の種類にあわせたAI-OCRの選定、導入も行う。
業務プロセスやRPAの処理内に存在する、業務ルールに則した分岐処理にルールベースAIを活用する。これにより、柔軟な変更に対応する。また、業務プロセスの実行状況を分析し、業務負荷の偏りや遅延しがちな作業などを抽出して、さらなる業務効率化を図るためのコンサルティングサービスも提供する。
背景について同社は、企業の働き方改革への取り組みが加速し、RPAなどを利用した業務の効率化が進められていることを挙げる。「一方で、一連の業務プロセスにはRPA、AI、システムなどにより自動化された業務や人手による業務、また定型や非定型の業務などが混在している現状もある。そのため、全体を俯瞰して進捗や生産性を可視化することが困難になっている」(同社)。