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港湾運送大手の上組がSAP ERPの保守をリミニストリートに切り替え、S/4HANAへの移行を取りやめ

2020年5月21日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

港湾運送大手の上組は、SAP ECC 6.0のサポートを、第三者保守サービスベンダーのリミニストリートに切り替えた。これにより、S/4HANAへの移行を取りやめ、SAP ERP 6.0を使い続けられるようにした。リミニストリートが同年5月21日に発表した。

 上組(本社:兵庫県神戸市)は2014年に、メインフレームの自社開発システムを、SAP ERP Central Component(SAP ECC)6.0や各種アプリケーションで構成する「SAP Business Suite 7」に置き換えた。現在、同社の基幹システムはSAP ERP 6.0に依存しており、財務会計、管理会計、販売管理、在庫購買管理の用途に活用している。

 上組は、SAPが主要ソフトウェアのサポート終了日を発表したことなどを受け、自社システムの機能とコストを見直した。この結果、現行システムで使っているECC 6リリースをS/4HANAに移行しても投資に見合った効果は得られないと判断し、リミニストリートのサポートを選択した。

 リミニストリートへの切り替えにより、現行ERPに対するサポートを最低15年間にわたって受けられるようになった。サポート期間中、ソフトウェアのアップグレードや移行を行う必要はない。このように、システムベンダー側のロードマップに従うのではなく、自社の経営戦略に基づいてIT投資計画が進められるようになった。

 また、リミニストリートへの切り替えにより、年間保守サポート料金を50%削減できる。上組では、浮いた保守費用を、競合優位性を強化する自動化システムへと投資する予定である。これには、流通加工型物流センターの設立や、物流・倉庫のIoT化、などが含まれる。

 上組の情報システム部門では、「第三者保守を選んだ理由は、S/4HANAへの移行を決定づけるビジネス要因が見つからない中、高額な保守費用を支払い続けなければならなかったから」とコメントしている。

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