IDC Japanは2020年6月16日、国内の企業情報システム基盤(サーバーと企業向けストレージ)のベンダーシェアを発表した。2019年の市場は前年比4.1%増の7129億8800万円で、富士通が前年比6.5%増でシェア22.3%を獲得して1位となった。次いでNEC、日本ヒューレット・パッカード(HPE)、デル、日立製作所、IBMの順となった。
IDC Japanが調査・発表したのは、国内の企業情報システム基盤(サーバー製品とストレージ製品)の市場規模とベンダーシェア。2019年の市場規模は、前年比4.1%増の7129億8800万円だった。シェア1位は富士通で、前年比6.5%増だった。2位以下は、NEC、日本ヒューレット・パッカード(HPE)、デル、日立製作所、日本IBMの順となった(図1)。
上位ベンダー6社のうち、前年比でプラス成長となったのは、富士通、NEC、デル、日立製作所、日本IBMの5社だった。特に、NEC、日立、日本IBMの3社は、前年比で2桁増となった。
SoRが4割を占めるも、今後はSoE/SoIが成長
売上額の構成をシステムタイプ別に見ると、SoR(Systems of Record:記録のためのシステム)が40.2%、SoE/SoI(Systems of Engagement/Insight:顧客とのつながりや洞察のためのシステム)が12.7%で、その他が47.1%を占めた。SoRが前年比3.4%増の2868億7600万円、SoE/SoIが同7.8%増の903億2000万円、その他が同3.7%増の3357億9200万円だった。
同市場において成長余力が相対的に高いのはSoE/SoIである。SoE/SoIの成長率が相対的に高い背景について同社は、デジタル変革関連の新規需要が厚みを増してきていることを挙げている。特に、AIやマシンラーニング(機械学習)/ディープラーニング(深層学習)関連の需要が寄与していると同社は見ている。
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