富士通エフ・アイ・ピー(富士通FIP)は2020年6月25日、クレジットカード/金融業界のデータ交換・伝送サービス「FIRST」をリニューアルしたと発表した。新たに、富士通のクラウドサービス上にサービス基盤を構築し、クレジットカード業界のセキュリティガイドラインである「PCI DSS」に準拠させた。価格は、個別見積もり。販売目標は、5年間で30社38億円。
富士通エフ・アイ・ピー(富士通FIP)の「FIRST」は、同社が1987年に販売を開始した、国内初の金融VANサービスである。企業と銀行との口座振替依頼などのデータ交換を実現するサービスとして、現在70を超えるユーザーが利用している。
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今回、FIRSTの基盤を、新たに富士通のクラウドサービス上で構築した。新基盤の構築に合わせて、PCI DSSに準拠した。これにより、クレジットカード・金融業界における企業間データ伝送に利用可能なサービスへと刷新した(図1)。
従来は、企業と銀行とのマルチバンクによるデータ交換に使う基盤だった。今回、クレジットカード会社と加盟店などとのクレジットカード情報を含むデータ伝送に利用できるようになった。保険会社と企業の間で保険料請求データを送信するといった使い方にも利用できるとしている。
さらに、各銀行の口座振替依頼などの伝送受付時間の延長に対応するため、サービス運用時間を24時間365日にした。これによって、銀行に対するデータ伝送への対応だけでなく、夜間に行う複数の相手先に対するデータ伝送もできるようになった。