ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE、日本法人名:日本ヒューレット・パッカード)は2020年7月8日、2Uラックマウントに4台のPCサーバーを実装した高密度PCサーバー機「HPE Apollo 2000 Gen10 Plus System」を発表し、同日提供を開始した。HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)クラスタの構築に向く。価格(税別)は121万3000円から。
HPE Apollo 2000 Gen10 Plus System(写真1)は、2Uラックマウントに4台のPCサーバーを実装した高密度PCサーバー機である。42Uのラックに20台のHPE Apollo 2000 Plusを搭載できる。これにより、1ラックあたり80台のサーバーを稼働できる。
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サーバーの台数を増やすスケールアウトによって分散処理の計算能力を拡張する使い方に適する。スーパーコンピュータなどのHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)クラスタの構築に向く。
小規模クラスタから大規模クラスタまで、需要に応じてハードウェアリソースをカスタマイズできる。ストレージは、SAS/SATAドライブであれば0~24台を搭載できる。メモリーは、CPUあたり最大16個のDIMMを搭載する。
システム管理ソフトウェア「HPE Performance Cluster Manager」も用意した。HPCクラスタを管理するために必要な機能を一通り備える。
今回発表したHPE Apollo 2000 Gen10 Plusは、CPUに第2世代AMD EPYC 7002プロセッサを搭載する(図1)。冷却性能を高めたことで、240Wを超えるTDP(熱設計電力)のCPUも利用できる。これに対し、高密度PCサーバー機の既存製品「HPE Apollo 2000 Gen10」は、CPUにIntel Xeonを搭載している。
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今回のHPE Apollo 2000 Gen10 Plusでは、CPU性能などを既存製品よりも高めた。これまで2CPUを要していた処理を1CPUで実現できるようになるなど、性能向上による効果は高いとしている。