[市場動向]

国内で"クラウドネイティブシフト"は進むか?─CloudNative Days Tokyo 2020が9月にオンライン開催

CloudNative Days Tokyo 2020 プレビュー

2020年8月7日(金)阿久津 良和(Cactus)

クラウドネイティブ技術に焦点を当てた開発者/技術者向けイベント「CloudNative Days Tokyo 2020」(略称:CNDT2020、主催:CloudNative Days Tokyo 2020実行委員会、運営:インプレス)が2020年9月8日・9日の2日間、オンラインで開催される。2018年まではJapanContainerDays(JKD)として開催してきた同イベントだが、今年は2日間で6トラック、60以上のセッションを用意し、参加費を無料にして1500人の参加を見込む。同年8月4日、同イベント実行委員会の青山真也氏、草間一人氏、市川豊氏がイベントの見どころを紹介した。

国内で着々と広がるクラウドネイティブ関連コミュニティ

 CloudNative Days Tokyo(CNDT)が今年も開催される(CNDT2020公式サイト)。前身のJapanContainerDays(JKD)は2018年4月に東京で初開催された。このとき約500名、同年12月開催時には800名超と徐々に参加者を広げる。2019年のCloudNative Days 2019福岡は160名超、大阪は200名超で、2019年7月開催の東京はOpenStack Days Tokyoと合流したことから1500人超に達した(図1関連記事「クラウドをクラウドらしく使って行き着くのはネイティブ」─CloudNative/OpenStackコミュニティが進展を報告)。

図1:CloudNative Days/JapanContainerDaysの過去開催実績(出典:CloudNative Days Tokyo 2020実行委員会)
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 米国開催のKubeCon+CloudNativeConの参加者数は約1万2000人で、これと比較すると見劣りしてしまう。だが、CloudNative Days 2020実行委員会Co-Chairでサイバーエージェントの青山真也氏(写真1)によれば、Kubernetes Meetup Tokyoのメンバー数は約7500名、Cloud Native Meetup Tokyoは約2000名を擁し、Kubernetes Meetup Tokyoは月1回のミートアップ開催をオンラインに切り替えたことで約1000名の参加者が集うという。つまり、国内でもKubernetesやクラウドネイティブコミュニティの輪は着々と拡大している。

写真1:CloudNative Days 2020実行委員会Co-Chair/サイバーエージェントの青山真也氏

イベント配信プラットフォームを独自開発中

 コロナ禍で多くのイベントやコンファレンスや開催中止もしくはオンライン開催への移行を余儀なくされている。CloudNative Days Tokyo 2020がオンライン開催に決定したのが2020年6月。従来は「さまざまなバックグラウンドを持つ方々が集まり、最新の活用事例や先進的なアーキテクチャーを学び、ナレッジの共有やディスカッションの場を通じて、初心者から熟練者までが共に成長できる機会を提供する」(青山氏)ことを目的に、アンケートやSNSの反応を踏まえながら実行委員会がコンセプトを構築。事前アンケートやプレイベントを通じて得たフィードバックを重視してイベントの設計に取り組んだという。

 その際、最大の課題となったのが、オンラインイベントにおけるコミュニケーションだ。オンラインならではの利点や、登壇者と参加者間のコミュニケーション活性化などについて、「これらを満たす鉄板の選択肢はまだ存在しない」と同氏。検討の末、"+Native ──ともに創るクラウドネイティブの世界"というコンセプトの下、イベント配信プラットフォームを実行委員会のメンバーで独自に開発すること、動画配信システムとして、動画共有プラットフォームの「Vimeo」の採用を決定した(図2)。

図2:イベント配信プラットフォームを独自開発(出典:CloudNative Days 2020実行委員会)
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 9月の開催まで残された時間が少ない中、現在、実行委員会はオープンソースベースでイベント配信プラットフォームの開発を進めている。「汎用的に作るというのは範囲外だが、将来的に汎用的なイベント配信プラットフォームに進化する可能性も否定できない」(青山氏)という。

●Next:CNDT2020の注目セッションは?

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