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IBM iオフコンをIaaSで利用できる「merisis Powerクラウド」が機能強化、簡易冗長化に対応

2020年8月21日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

イーネットソリューションズは2020年8月21日、オフコン「IBM i」(旧AS/400)の利用環境をIaaS型で提供するクラウドサービス「merisis Power クラウド IBM i(AS/400)サービス」の機能を強化したと発表した。OSを現行版のOS 7.4としたほか、SSDを搭載したストレージを採用した。オプションで、サーバー障害に対する可用性を確保するLPM(Live Partition Mobility)を利用できるようにした。なお、今回の機能強化に合わせ、サービス名称を「merisis Powerクラウド」に改称した。

 イーネットソリューションズの「merisis Power クラウド」(旧称:「merisis Power クラウド IBM i(AS/400)サービス」)は、オフィスコンピュータ「IBM i」(旧AS/400)の利用環境をIaaS型で提供するクラウドサービスである。ユーザーは、オンプレミス環境やコロケーション環境にオフコンの実機を設置して運営することなく、IaaS型のクラウドサービスとして利用できる。イーネットソリューションズのデータセンター(石川県金沢市)のデータセンターからサービスを提供する。

 今回の機能強化では、OSを現行版のIBM i 7.4を選択できるようにしたほか、ハードウェア面ではSSD搭載ストレージを採用した。さらに、サーバー障害時の可用性を高めるオプション機能として、IBM iが備えるLPM(Live Partition Mobility)機能をサポートした。LPMは、稼働中のLPAR(論理パーティション)区画を、別のオフコンへと移動する機能である。VMwareにおけるvMotionに相当する。

エントリープランは月額7万円から

 イーネットソリューションズは、IBM iオフコンを自社で保有した場合と比べてコストが下がる(2018年7月時点)としている。以下の3つのプランがある。

(1)Power クラウド 700
 処理能力を表すIBM iの指標「CPW(Commercial Processing Workload)」が700、メモリー4GB、ストレージ100GBで、月額7万円。

(2)Power クラウド 1200
 CPWが1200、メモリー8GB、ストレージ100GBで、月額11万円。

(3)Power クラウド 1700
 CPW1700、メモリー16GB、ストレージ100GBで、月額15万円。

 オフコンを購入して5年間利用する場合の費用は、オフコン「Power S914」(313万9200円)、保守費用(62万3000円)、OSやソフトウェア(836万9200円)を合わせて、1213万1400円となる。

 一方、クラウドサービスを5年間利用する場合の費用は、「Power クラウド 700」プラン(60カ月で420万円)、ネットワークやバックアップなどのオプション(月額3万4000円×60で、204万円)を合わせて624万円となる。

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