キャップドゥは2020年11月20日、Dropboxの機能の一部として利用できる電子署名サービス「HelloSign」の機能を、サイボウズが提供するクラウド型の業務アプリケーション作成サービス「kintone」から利用できるようにするkintone向けのプラグイン「Dropbox 『HelloSign』 for kintone」(HelloSign for kintone)を提供開始した。
HelloSign for kintoneプラグインは、kintoneからDropboxの電子署名を利用できるようにするkintone向けのプラグインソフトウェアである(図1)。kintoneで作成した契約書を出力する際に、Dropboxに自動で保存し、電子署名サービスのHelloSignと連動して電子署名を追加できる。
拡大画像表示
電子署名を追加した契約書データは、契約書を送りたい相手とDropbox内で直接共有できるため、メールで契約書データを送る手間を省ける。契約書を共有された側(契約書を送られた側)にHelloSignから署名依頼のメールが届くため、見逃しのリスクも軽減できる。
運用にあたっては、kintone上で契約書を作成してPDFで出力できるようにするkintoneプラグイン「KAIZEN PDF」(キャップドゥが開発)も利用する。契約書は、kintoneのレコード情報に基づいて自動で作成およびPDF出力する。こうして出力した契約書をDropbox内に保存し、HelloSignで署名を追加したり、Dropboxで共有したりできる。
HelloSign for kintoneプラグインによって、契約締結に関する作業工数が減る。キャップドゥの場合は、(1)「注文ステータスを『受注』に変える」、(2)「 『締結』ボタンを押す」、――という2工程で済む。キャップドゥ社内の検証では、1件の契約締結に必要な人員は3人から1人に、作業時間は約3時間から約5分程度に、作業工数は約15工程から2工程に削減できた。
必要なソフトウェアは「HelloSign for kintone」、「Dropbox Business」、「KAIZEN PDF」の3種類で、価格(税別)は、以下の通り。HelloSign for kintoneは、初期費用が0円、月額費用が1万8000円。ユーザー数は無制限で、送信件数は年間600件。Dropbox Businessは、Advancedコースの契約が必要で、年間払いの場合は月額2000円、月間払いの場合は月額2400円。KAIZEN PDFは無料(KAIZEN PDFを単体で利用する場合は月額5000円)。
Dropbox Japanは同日、Dropboxの機能の一部として利用できる電子署名サービス「HelloSign」の提供方法を拡充した(関連記事:Dropbox、機能の一部として電子署名サービス「HelloSign」を利用可能に)。HelloSignのWeb画面だけでなく、APIを介して電子署名機能を利用できるHelloSign APIの提供を開始した。外部のWebサイトやアプリケーションに電子署名機能を組み込めるようになる。キャップドゥのHelloSign for kintoneも、HelloSign APIを利用している。