インテージのグループ企業でマーケティングリサーチ事業を営むインテージテクノスフィアは、多様なデータ分析のためのパネルデータ提供・分析システムを刷新した。データの集計・分析処理を担うミドルウェアとして、クラウド型データウェアハウス(DWH)ベンダー、米Snowflakeのサービスを採用した。Snowflakeの日本法人が2020年11月25日に発表した。
インテージテクノスフィアは、マーケティングシステムやデータ分析システムを開発し、グループ企業や顧客企業向けにサービスとして提供している(図1)。正確なパネルデータの分析結果を迅速に顧客に提供することが求められている。これに対して同社は従来、内製のシステムでサービスを提供してきた。
図1:データ集計・分析サービスの基盤としてクラウド型DWHのSnowflakeを採用した(出典:インテージテクノスフィア)拡大画像表示
分析するデータ量が増加していることや、分析条件は複雑化していることを受け、データウェアハウス(DWH)を利用したシステムアーキテクチャへと刷新することにした。ところが、定評のあるDWH製品の場合、内製システムと同等の性能が得られず、大量のパネルデータを1度に処理するための性能要件を満たせずにいた。
同社は、要求する性能が出せるDWHとして、クラウドDWHベンダーの米Snowflake(スノーフレイク)を採用した。Snowflakeは一般的なクラウドDWHと異なり、要件に合わせてコンピューティング能力とストレージ能力を独立してスケールアウトできる。1つのストレージにデータを集約しつつ、分析条件ごとにコンピュートだけをスケールさせられる。
インテージテクノスフィアは現在、Snowflakeを採用した新しいパネルデータ分析システムの開発を完了し、2021年の運用開始に向けて最終的なテストを行っている。「テストケースでは、他のDWH製品と比較して2~5倍の性能向上を確認済み。トータルコストも3分の2程度と想定している」(同社)。
Snowflakeの「クローン」機能や「タイムトラベル」機能を使うことで、運用管理コストも削減できる、としている。クローン機能は、データをゼロコピーで瞬時に複製して利用できる機能である。タイムトラベル機能は、過去のある時点のデータをいつでも参照できる機能である。
●Next:Snowflakeのアーキテクチャの特徴
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