富士通は2020年12月8日、レジなしの小売店舗を実現するクラウドサービスを販売すると発表した。ローソンが2020年2月から実施しているレジなし店舗の実証実験の成功が後押しとなった。米Vcognition Technologies(呼称:Zippin/ジッピン)が開発し、富士通が2021年3月までに日本市場向けに提供する。富士通はさらに、2021年9月までに、マルチ生体認証などの技術を組み合わせて新たな購買体験を実現するサービスを開発して提供する。
富士通は、Zippinが開発した、レジなしの小売店舗を実現するクラウドサービスを国内で販売する。ローソンが2020年2月から実施しているレジなし店舗の実証実験が成功したことを受けて販売する(関連記事:富士通、事業所内にローソンレジなし実験店舗をオープン、カメラで商品を判別し退店時に自動決済)。
富士通はさらに、同サービスをベースに、新たな購買体験を実現するクラウドサービスを開発し、2021年9月までに提供する。小売業は、同サービスを利用することで、レジ待ちなし、フリクションレス(顧客の手間を排除)、財布やスマートフォンが不要な手ぶらでの購買、――といった顧客体験を実現できる。
レジなし店舗の実証実験では、来店客は、ただ商品を持って退店するだけで、自動で決済が完了する仕組みを構築した。来店客は、事前にスマートフォンアプリをダウンロードしてクレジットカードの情報を登録しておき、来店時にQRコードをかざして入店する。店舗内では、店内に設置したカメラや重量センサーが、来店客や商品を判別する。