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スパコン「SX-Aurora TSUBASA」のPCIカードを搭載した電磁波解析ワークステーションを販売
2020年12月17日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)
アドバンスソフトとビジュアルテクノロジーは、電磁波解析用途に特化したスーパーコンピュータとして、NECのベクトル型スーパーコンピュータ「SX-Aurora TSUBASA」の中核部品を搭載した製品を販売する。2021年3月下旬から出荷する。ビジュアルテクノロジーのPCワークステーションに、アドバンスソフトの電磁波解析ソフトウェアをプリインストールした製品であり、アドバンスソフトとビジュアルテクノロジーの2社が販売する。価格(税別)は、セットアップ作業費用を含んで498万円から。NECが2020年12月17日に発表した。
アドバンスソフトとビジュアルテクノロジーは、電磁波解析用途に特化したスーパーコンピュータを販売する(図1)。最大の特徴は、NECのベクトル型スーパーコンピュータ「SX-Aurora TSUBASA」の中核要素であるPCI Express接続型のベクトル演算エンジンを搭載することである(関連記事:NEC、ベクトル型スパコン「SX-Aurora TSUBASA」の中核部品を単体で販売)。
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NECは、SX-Aurora TSUBASAの中核要素として、PCI Express接続型のベクトル演算エンジンを単体で販売している。PCI Expressカード上にプロセッサとメモリーを搭載しており、汎用のx86コンピュータに搭載すればSX-Aurora TSUBASA同様のベクトル型スーパーコンピュータを構築できる。OSはLinuxが動作する。専用のコンパイラ(Fortran、C、C++)で再コンパイルするだけで、ベクトルエンジン上で動作するアプリケーションが得られる。
アドバンスソフトとビジュアルテクノロジーは今回、NECのベクトル演算エンジンを搭載した独自のスーパーコンピュータを企画した。ビジュアルテクノロジーのPCワークステーション「VT64ワークステーション」に、アドバンスソフトの電磁波解析ソフトウェア「Advance/ParallelWave」をプリインストールしたアプライアンス(用途特化)モデルである。計算結果を高速に表示するための部品として、GPU「Nvidia Quadro P400」も搭載する。
今後は、熱流体解析ソフトウェア「Advance/FrontFlow/red」を搭載したモデルなど、異なる領域のアプライアンスモデルの製品化を予定している。