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AGC、データ分析を内製化して開発費を8割削減、専門知識を持たない現場社員が構築

竹中工務店はデータプレパレーション時間を短縮、両社ともデータ分析基盤「Alteryx」を活用

2021年5月26日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

AGCと竹中工務店はそれぞれ、データ分析プラットフォーム「Alteryx(アルテリックス)」(開発元:米Alteryx)を自社に導入した。データの準備から分析までをノンプログラミングで行えるセルフサービス型を特徴としている。AGCはデータ分析のシステム構築を内製化して開発費用を80%以上削減し、竹中工務店は社内データベースのクレンジング作業時間を10分の1以下まで短縮した。アルテリックス・ジャパンが2021年5月26日に開催した説明会に両社が登壇し、導入の経緯と効果を説明した。

 アルテリックス・ジャパンの「Alteryx」は、業務部門のエンドユーザーに向けた、セルスサービス型データ分析プラットフォームである。データ分析業務における収集、データプレパレーション(前処理/加工)、分析、マシンラーニング(機械学習)、分析結果の可視化まで一連の流れをカバーする。

 「データを分析するためにコードを書く必要がなく、データ分析の一連のプロセスを、直感的なユーザーインタフェースで作成して実行できる」(同社)としている(関連記事データプレパレーションとセルフサービスBIで急成長中の米Alteryxが日本法人を設立)。

AGCはデータ活用システムを内製化して開発費を80%削減

 Alteryxのユーザーの1社が、AGCグループで基礎化学品、フッ素系高機能化学品、ライフサイエンス製品を扱うAGC 化学品カンパニーである。同社は、化学品プラントをスマート化するために必要なデータ活用の基盤としてAlteryxを導入。2020年にトライアル導入、2021年5月に本格稼働を開始している。

 トライアル導入の成果として、データ分析・活用システムの構築を内製化した。システムを外注する場合と比べて開発費用を80%以上削減。ほとんどの社員は、導入後1~2週間でデータの取得から分析まで使いこなせるようになったという(図1)。

図1:AGCの化学品カンパニーは、データ分析・活用システムの構築を内製化した。システムによっては、開発費用を80%削減できた(出典:AGC)図1:AGCの化学品カンパニーは、データ分析・活用システムの構築を内製化した。システムによっては、開発費用を80%削減している(出典:AGC)
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 Alteryxの導入前は、社内外のシステムエンジニアがシステムを構築し、収集したデータの加工集計や整理を行っていたという。Alteryxを導入した後は、プログラミングの知識を持たない現場の社員もシステムを構築できるようになった。

 分析結果のフィードバックも迅速になった。Alteryxの導入前は、データの提供を受けてから分析結果をフィードバックするまでに1~2カ月を費やしていた作業が、導入後は数日でフィードバックできるようになったという。

●Next:構築期間の大幅な短縮を図った竹中工務店の事例

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