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ケイアイスター不動産、RPAとAI-OCRで57事案を自動化し、1年2カ月で1万4000時間を削減

2021年6月1日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ケイアイスター不動産は2021年5月31日、RPA(ロボットによる業務自動化)とAI-OCR(光学文字認識)を自社に導入した事例について、導入効果を発表した。2020年2月から2021年3月末までの1年2カ月で、1万4000時間を超える工数を削減した。当初は建築の工程管理から導入したが、契約業務や財務経理事務に範囲を広げている。これまでにRPAを適用した業務は、累計で57事案に上る。

 ケイアイスター不動産は、新築戸建分譲事業を対象に、2020年2月からRPAとAI-OCRを運用している。現在、RPAを使ってロボットを57体作成済みである。単票から一覧への転記や、一覧から単票への転記など、従来は人が手作業で行わざるを得なかった業務を自動化した。

図1:ケイアイスター不動産によるRPA/AI-OCR案件の導入事案数と工数削減時間の推移(出典:ケイアイスター不動産)図1:ケイアイスター不動産によるRPA/AI-OCR案件の導入事案数と工数削減時間の推移(出典:ケイアイスター不動産)
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 RPAとAI-OCRの運用開始から2021年3月末までの1年2カ月間で、1万4000時間を超える工数削減に成功した(図1)。2021年3月期は、グループ全体で約5000棟を販売し、前年比で販売点数が約122%成長、利益率は95.5%成長した。

 同社によると、RPAは、従業員1人を活用する場合の1/3のコストで導入でき、なおかつ3人強の事務作業を行える。今後も、積極的にロボット従業員として活用することで、生産性がさらに向上すると見ている。

 RPAでは、検査申請書類(PDF)を基幹システムに投入する作業や、基幹システムのデータを使って報告書を出力する作業を自動化した。業務の例として、市区町村ごとにフォーマットが異なる固定資産税の精算手続き、定期点検サービス依頼書の入力、仕入れや開発における工程の入力、などに利用している。

 RPAに加えて、紙媒体のデータをテキストデータに変換するAI-OCR技術も活用している。請求書やアンケートなど、これまで手作業で入力していたデータを自動でテキストデータに変換している。

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