NECソリューションイノベータは2021年7月6日、RPAおよびAI-OCRの即戦力となる人材を育成する教育プログラム「NEC カレッジ for RPA」を開講した。価格(税別)は「入学コース」が150万円で、「オープンコース」が2万6000円から。同社は今後2年間で50社への提供を目指す。
NECソリューションイノベータの「NEC カレッジ for RPA」は、RPAとAI-OCRの人材を育成する教育プログラムである。研修受講や実戦経験を通じてRPAおよびAI-OCRを推進するリーダーを目指す6カ月間の「入学コース」と、短時間でRPAおよびAI-OCR人材に必要な技術習得を目指す「オープンコース」を集合型やマンツーマン型で提供する(図1)。
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入学コースでは、基礎からRPAを学習し、即戦力となる人材を目指す。RPAロボットの構築やAI-OCRツールの操作から、RPAロボットの管理、開発標準等の作成、自社業務を対象とした開発までを学ぶプログラムや、社内でRPAを推進するリーダーを育成するプログラムがある。
6カ月間を4つのステップで区切り、ステップごとに研修受講・研修で習得した内容を実践する課題への取り組み・進級試験という流れで、着実に理解を深めることができるとしている。受講開始時にはRPAやAI-OCRの前提知識は不要で、NECソリューションイノベータのRPA導入・運用ノウハウを研修・学習計画に織り込むことで、RPA/AI-OCRを扱う即戦力人材として必要な知識と実践力の定着を支援する。
オープンコースでは、RPA人材に必要なベーススキルを選択し、短時間での技術の習得を目指す。RPAやAI-OCRツールの操作方法だけでなく、適用対象となる業務の可視化や適用後の効果算定、RPA導入効果を高めるテクニック、RPAロボット開発における効率化ノウハウ、開発の実践経験まで、15種以上の研修プログラムを用意する。
NECソリューションイノベータには、1200以上のRPAの開発実績がある。これらの開発業務に携わった専門家が、これまでに得た知見とノウハウを基に受講者の学習を支援する。同社提供のRPA関連教育サービスの受講者は約1300人(2021年7月現在)で、受講者からのフィートバックを得て、最適化した研修プログラムを提供する。
教育プログラム提供の背景として同社は、RPAの導入が拡大している一方で、RPAロボットの開発スキルを持った人材が不足している状況を挙げる。加えて、「RPAの基礎知識を身につけたものの、実業務に即したRPA開発を進めるのが難しい」(同社)と指摘する。