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キヤノンITS、NVIDIA Jetson搭載の産業用AIカメラ「Baumer AXシリーズ」を販売
2021年7月21日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)
キヤノンITソリューションズは2021年7月20日、産業用AIスマートカメラ「Baumer AXシリーズ」(開発元:独Baumer Optronic)の国内販売を開始した。インライン検査や生産監視などの用途に向けて提供する。米NVIDIAのボードコンピュータ「NVIDIA Jetson」を搭載し、カメラ内部のCMOSセンサーから画像をJetsonへ直接転送する。各種画像処理ライブラリとAPIをサポートし、ユーザーが開発したアプリケーションを動作させることができる。
キヤノンITソリューションズの「Baumer AXシリーズ」は、独Baumer Optronicが開発した産業用AIスマートカメラである(写真1)。
米NVIDIAのボードコンピュータ「NVIDIA Jetson」(Jetson NanoまたはJetson Xavier NX)を搭載している。画像転送はカメラ内部のCMOSセンサーからJetsonへと直接行われ、画像処理用のボードやチップなどを追加で用意する必要はない。Linuxが動作し、各種画像処理ライブラリとAPIをサポートし、ユーザーが独自に開発した画像処理アプリケーションを動作させることができる。
Jetson Nano搭載モデルは、画像センサーがソニー製IMX265(1/1.8型)で、解像度は320万画素、最大55フレーム/秒。Jetson Xavier NX搭載モデルは、画像センサーが同IMX250(2/3型)で、500万画素、最大77フレーム/秒。いずれも、コンピューティングパワー全体を画像処理に割り当てられるよう、露出やホワイトバランスなどの勝利はFPGAが行う仕組みになっている。
カメラのプログラミングインタフェースとしてGenICamに準拠。M12産業用EthernetやRS232シリアル接続をサポートする。SDカードスロット、HDMIポート、USBポートを備えている。最大120W(最大48V/2.5A)の出力性能により、外部コントローラなしで外部照明を直接制御する。
オプションのチューブシステムを用いると、IP67保護等級(粉塵が内部に侵入しない、水中に浸しても影響を受けない)までの過酷な環境下においても、カメラとレンズを保護する。