中小企業向け生命保険を扱うエヌエヌ生命保険は2021年8月19日、引受査定業務にAI-OCRとマシンラーニング(機械学習)を適用すると発表した。これまで2~3営業日要していた査定期間を最短で3分以内に短縮するとしている。すでにPoC(概念検証)を完了しており、2022年内に本稼働を開始する予定である。
エヌエヌ生命保険が引受査定業務にAIを適用する。2022年内に人手を介さない査定業務を実現し、加入申込手続を迅速化する。医務書類データをAI-OCR(光学文字認識)で読み取って自動化するのに加えて、支払いリスクを予測するAIモデルを利用して査定に要する時間の短縮を目指す(図1)。
図1:人手を介さずに引受を査定できるようにする(出典:エヌエヌ生命保険)拡大画像表示
同社は従来、保険引受時の医務査定に多くの時間をかけていた。顧客が提出した健康診断結果報告書や人間ドック成績表などの医務書類を、募集人や営業担当社員を介して郵送で受け付けるフローを採用してきた。
また、本社で書類を受け付けた後は、事務担当者が項目ごとに目視で確認し、手入力でデータ化していた。目視で確認する項目は1帳票あたり30以上に上る。医務書類は医療機関ごとに異なる非定型の帳票であり、自動化が難しかったという。
今回、申込手続を迅速化するため、AIを導入することにした。AI-OCRでデータ化した各検査項目に基づいて、自動で医務査定を行う。査定のプロセスでは、マシンラーニングとルールエンジンを併用する。これまで平均2~3営業日かかっていた査定完了までの期間を、引き受けリスクの程度に応じて最短で3分以内に短縮する見込みであるという。
AI-OCRソフトウェアはシナモンの「Flax Scanner」を、マシンラーニングソフトウェアは「DataRobot」を採用する(関連記事:ML自動化ツール「DataRobot」に新版、位置情報モデルや時系列異常検知、AIの信頼性向上など)。
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