NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は2021年8月24日、スマートフォン社員証システム「Smart Me」に低価格プラン「Smart Me ALLIGATEプラン」を追加した。中小規模オフィスでの導入を促進する。
NTTコミュニケーションズ(NTT Com)の「Smart Me」は、スマートフォンをデジタル社員証として使用できるようにする、スマートフォン社員証システムである(図1)。省電力Bluetooth規格のBLEを用いて入退室を管理する。ICカード型の社員証をスマートフォンアプリにして、社員証/IDカード発行の手間や管理コストを低減する(関連記事:NTT Com、入館証スマホアプリ「Smart Me」、専用リーダーに手をかざすだけでBLEで認証)。
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企業は任意の場所からデジタル社員証を発行できるため、カード発行・配布・回収のための出社や手間を省くことができる。紛失時もリモートから速やかにデジタル社員証を失効にすることが可能。ICカード型などの物理的な社員証と比べて、セキュリティリスクの低減を図れる。
デジタル社員証に有効期間を定めて、入退室を制御するような利用にも対応する。これにより、サテライトオフィスなど一時的に利用者が出入りするケースで利用できる。
今回、中小規模オフィス向けの低価格プラン「Smart Me ALLIGATEプラン」を追加した。スマートフォンアプリ、クラウド型入退室管理システム、非接触ICカードリーダーなどをセットで提供する。
中小規模向けプランの特徴は、クラウド型入退室管理システムと連携して動作する点である。これに対して大規模オフィス向けプランでは、オンプレミス型の入退室管理システムと連携して動作する。
価格(税込み)は、Smart Meアプリケーションの利用料金が1ユーザーあたり月額66円(ID登録料は1100円)。入退室管理システム・非接触ICカードリーダーの利用料金(1扉)は、初期工事費用が11万円からで、月額利用料が1万1000円から。
NTT Comは今後、Smart Meをデジタル社員証として、さまざまな入退室管理システムと連携し、働く環境の多様化に柔軟に対応するとしている。また、2021年10月中旬を目途に、ブロックチェーンを用いた身分証明機能を提供する予定である。
同製品を提供する背景として同社は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大が長期化する中、衛生的な観点から非接触型入退室管理システムの需要が高まっている状況を挙げる。
「ワークスタイルを見直す企業も増えており、サテライトオフィスなど、分散型の中小規模オフィスのニーズも増加している。一方で、出社頻度が低い社員や期間限定で入退室が必要な従業員の、ICカードの発行・配布・回収の手間や、分散化した中小規模オフィスへの入退室管理システムの導入コストが課題になっている」(同社)