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ケイアイスター不動産、62体のRPAロボットが1年半で2万時間の工数を削減

2021年9月1日(水)IT Leaders編集部

ケイアイスター不動産は2021年8月31日、RPAとAI-OCRによる業務自動化の取り組みを発表した。取り組みにより、2022年3月期第1四半期で約6000時間の工数削減を図った。導入当初は、建築の工程管理に関わるものから着手し、その後、契約に関するものや財務経理に関する事務作業などに範囲を広げている。これまでに活用してきたRPAは累計62事案になった。2020年2月の本格運用開始から1年5カ月で約2万時間の工数削減を図った。

 新築戸建分譲事業は、不動産ポータルサイトの普及により、購入者との取引にスピードが求められている。工程管理においても、工期短縮などが求められている。

 一方、管理データの情報量は多大で、埼玉県本庄市に本社を置くケイアイスター不動産では、これらの集計・分析に多くの労力を要していた。また、事業の成長によって販売棟数が増加し、業務や人員コストの効率化が課題になっていたという。

 課題を解決するために、ケイアイスター不動産は、RPAとAI-OCRによる業務の自動化に着手した。導入例には、「市区町村ごとに異なるフォーマットの固定資産税の精算手続きの自動化」「定期点検サービス依頼書の入力の自動化」「分譲用地仕入れや造成工事における工程の自動入力」などがある(図1)。

図1:ケイアイスター不動産における、RPA/AI-OCR事案数と工数削減時間の推移(出典:ケイアイスター不動産株)図1:ケイアイスター不動産における、RPA/AI-OCR事案数と工数削減時間の推移(出典:ケイアイスター不動産株)
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 現在では、RPAで作成したロボットが累計で62体稼働している。単票から一覧への転記や、一覧から単票への転記など、従来は人が手作業で行わざるをえなかった業務を自動化。さらに、設計部門における確認申請、確認受理、各部署への図面配布から、着工可能日などの可視化を実践している。

 2021年3月期は、同社グループ全体で約5000棟を販売し、前年比で約122%、また利益率は95.5%増の成長になった。「RPAとAI-OCRの活用による業務効率化が、成長拡大の重要な下支えになっている」(同社)。

 今後は、さらなる工数削減を目指し、RPAの基盤を改善しながら、各種の部署からよせられる個々の業務の自動化ニーズに対し、広範かつ迅速に応えていく。2022年3月期は、3万時間の削減を目指す考えである。

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ケイアイスター不動産 / AI-OCR / 不動産 / 埼玉県 / 本庄市

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